第1回 民法・民事訴訟法実務セミナー「契約」の開催

2017年8月11日

2017年8月10日〜11日

民法・民事訴訟法運用改善プロジェクトでの初回セミナーとなる民法・民事訴訟法実務セミナーを8月10日、11日(2日間)の日程で開催しました。今回のセミナーは、法務省法務総合研究所国際協力部より教官2名をお招きし、カンボジアにおける実際の裁判実務の中で現場の裁判官達が直面している諸問題をトピックとして取り上げ、現場での実務改善に活かしてもらうことを目的とした講義をしていただきました。

今回のセミナーのテーマは「契約」で、特に、1)契約の締結 2)契約の取消し 3)契約の解除について取り上げました。今回のセミナーは、司法省職員、最高裁判所、控訴裁判所、全始審裁判所の裁判官と書記官、弁護士、大学教授が参加し、合計180名を対象としたセミナーになりました。

【画像】

セミナー開会式(アン・ボン・ヴァタナー司法大臣による開会の挨拶)

セミナー参加者からは、「講義は実際にカンボジアで起きている事案を取り上げてくれたので、今まで疑問に思っていたことが理解できてよかった。」「質疑応答では他の参加者がどのような課題を抱えているのか知ることができてよかった。」「問題点の解釈について講師よりコメントを聞けてとても勉強になった。」といった評価もあった一方、「実際に今起こっている問題点についてもっと質問したかったので、質疑応答の時間をもっと作ってほしかった。」「カンボジアの現状では、契約を民法に基づいて取り交わしている国民が少なく、習慣に基づき契約を成立させているケースが多い。広く一般国民に民法の概念を定着させる活動も今後は必要だと思う。」といった今後の活動を改善していくための課題となるコメントもありました。参加者からのコメントについては、関係者間で共有し、今後、カンボジアの司法人材育成のために、より効果的なセミナー運営ができるよう活かしていく予定です。

【画像】

質疑応答

【画像】

セミナー全体