プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)プノンペン市都市交通改善プロジェクト
(英)The Project for Traffic Improvement in Phnom Penh City in the Kingdom of Cambodia

対象国名

カンボジア

署名日(実施合意)

2006年7月28日

協力期間

実施期間:2007年3月1日から2009年3月31日
延長期間:2009年4月1日から2010年3月31日

相手国機関名

プノンペン市公共事業運輸局

※「プロジェクト関係機関」をご覧下さい。

背景

写真 写真

プノンペン市は、人口134万人(2004年)を抱える、カンボジア国の政治、経済、商業の中心都市である。JICA は2000年〜2001年にかけ開発調査「プノンペン市都市交通計画調査」を実施し、各種の交通問題の解決、持続可能な都市の発展を支えるマスタープラン(M/P)を作成した。これを受けてプノンペン市は、2004年までに55路線(延長73km、事業費1億8,400万ドル)の都市内道路を改善し、信号交差点は21箇所から23箇所へ増加した。また、交通安全の分野においては、モニボン通り/シアヌーク通り、ロシア通り/内環状道路、の2ヶ所の交差点付近に中央分離帯を設置し、交通の整流化が図られた。また、NGOによる交通安全キャンペーン、カンボジア赤十字の協力を得ての交通事故統計の実施も確認されている。

しかし、急速な経済成長による都市人口の増加・都市化に伴い、市民の自動車や二輪車保有が急速に増加(人口千人当りの二・三輪車登録台数は250台で、平均4人に1人が保有)、市内の交通事情は年々悪化し、渋滞、交通事故がプノンペン市の社会問題となっている。

これらの原因としては、交通管理施設(信号・標識等)の整備が依然として低水準であるのに加え、運転手や歩行者に対する交通教育制度が機能していないこと、交通関連法整備が不十分であり、法執行が適切になされていないこと等が挙げられる。またプノンペン市には、市民の移動を担う公共交通機関が存在せず、オートバイタクシー(モトドップ・モトルモ)、自転車タクシー(シクロ)等が市民の移動の足として重要な役割を果たしている。特にオートバイについては、50cc オートバイの運転に免許が不要であり、またオートバイタクシーへの参入規制がないことから、運転技術が未熟かつ交通規則を熟知していない運転手が多く参入し、これらのオートバイタクシーが、幹線道路等での渋滞や交通事故発生の一因となっていることも指摘されている。

プノンペン市は、これら都市交通問題に対処するため、技術協力プロジェクト「プノンペン市都市交通改善プロジェクト」を日本政府に要請した。

2006年8月に事前評価調査を実施し、先方政府との協力内容について協議を行い、合意した事項につき協議議事録(M/M)に記載、M/Mの署名・交換を行った。

目標

上位目標:

プノンペン市にて適切な交通安全対策が実施され、交通渋滞・交通事故が軽減することにより道路交通状況が改善される。

プロジェクト目標:

プノンペン市及び公共事業運輸省による交差点改良・交通規制・運転者教育の実施能力が強化される。

成果

  1. プノンペン市公共事業局職員の交差点改良等の交通管理能力が向上する。
  2. 免許取得者の交通意識が向上する基盤ができ、公共事業運輸省運輸総局陸上交通部職員の交通安全教育・啓蒙活動の能力が向上する。
  3. プノンペン市交通警察官の交通規制・安全指導能力が向上する。

活動

[活動1.主要交差点・道路改良:Engineering]

  1. 交通の現状分析
  2. 対象交差点・道路の選定
  3. 交通量調査の実施
  4. 改善策の検討(交差点形状・信号標識・交通指導取締内容)
  5. 対象地点における施設整備の実施
  6. 社会実験の実施
  7. 社会実験の評価、及び合同調整委員会・運営委員会・カウンターパート機関内での評価結果の共有
  8. 他交差点・道路での同様事業の実施、及びプロジェクトチームによる支援・指導
  9. プノンペン市を対象範囲とした、社会実験実施に係る交通キャンペーンの実施

[活動2.運転者教育:Education]

  1. 公共事業運輸省が実施する交通安全指導・運転者教育の現状分析
  2. 運転者教育プログラムの作成
  3. 運転者教育テキストの作成
  4. カウンターパート機関(公共事業運輸省)及び民間の運転者教育者への指導の実施
  5. プロジェクトチームと現地NGOとの、プノンペン市での交通安全キャンペーン実施に係る連携促進
  6. プロジェクトチームと、カウンターパート機関(公共事業運輸省)及び現地NGOと連携した、プノンペン市を対象とする交通安全キャンペーン実施

[活動3.交通人材育成:Enforcement]

  1. プノンペン市における交通規制活動の現状分析と問題点の抽出
  2. 交通規制システムの検討
  3. 交通規制・安全指導マニュアルの作成
  4. プノンペン市における事故統計システムの改善
  5. プノンペン市交通警察官への技術的指導・研修の実施
  6. 交通規制に係る交通キャンペーンの実施

投入

日本側投入:

  1. 事前評価調査団
    1. 官団員:総括・交通計画(JICA)、交通安全(警察庁)、協力企画(JICA)
    2. コンサルタント団員:道路管理計画、評価分析
  2. 本格プロジェクト
    1. 専門家派遣
    2. 研修員受け入れ:交通警察行政研究(1ヶ月)
    3. 社会実験費用、交通安全費用:交通安全キャンペーン (年2回×2年)
    4. モニタリング調査(4回)、終了時評価(1回)

相手国側投入:

  1. 人材
    • プロジェクトマネージャー(プノンペン市)(1名)
    • サブ・プロジェクトマネージャー(プノンペン市)(1名)
    • サブ・プロジェクトマネージャー(公共事業運輸省)(1名)
    • 運転者教育(公共事業運輸省職員)(1名)
    • 交差点道路改良(プノンペン市公共事業運輸局職員)(1名)
    • 交通規制安全(プノンペン市警察交通警察室職員)(1名)
  2. 施設:プロジェクトオフィス
    • 本部及び各CPの分室
  3. ローカルコスト:プロジェクト運営管理費