プロジェクト概要

プロジェクト名

品質・生産性向上(カイゼン)推進を通じた総合的中小企業振興プロジェクト

対象国名

カメルーン

署名日(実施合意)

2017年12月15日

協力期間

2019年2月9日から2023年2月8日

相手国機関名

中小企業・社会経済・手工業省(Ministère des PMEs, de l'Economie Sociale et de l'Artisanat: MINPMEESA)および中小企業振興庁(Agence de Promotion des PME : APME)

背景

カメルーン共和国(以下、「カメルーン」)は石油、天然ガス、鉄鉱石をはじめ様々な天然資源に恵まれ、またサブサハラアフリカの中では雨量も多いことから、木材やカカオの輸出が活発である。また比較的安定した政情、中・西部アフリカのゲートウェイとなる地理的優位性、また大型公共投資による内需拡大等から、2013年以降は5%台の成長率を維持しており、2018年以降も5%前後を基調に推移すると予測されている(IMF、2017年)は6%超の予測が立てられている(世銀統計)。
カメルーンには第3次産業を中心に約10万の企業が存在し、経済・雇用の両面において重要な役割を果たしている。同国で登録されている企業のうち99%が中小零細企業に分類されるが、起業2年目までの廃業率は57%に達しており(カメルーン中小企業振興庁へのヒアリング)、ビジネス開発サービス(BDS)提供の強化によりこれら企業の持続性を高め、雇用の安定化、また経済競争力の向上を図る必要がある。これを受けカメルーン政府は、2013年4月の大統領令により中小企業・社会経済・手工業省(以下、「MINPMEESA」)の傘下に中小企業支援の実施機関として中小企業振興庁(以下、「APME」)を設立している。APMEは1)コンサルティングを中心としたBDSの提供と、インキュベーション支援、2)中小企業情報のデータベース構築、3)企業登録の窓口であるワン・ストップ・ショップと、投資(事業拡張)支援窓口を主な機能として、2015年末より人員配置が開始され、2017年7月現在、ヤウンデ本部に約60人、ドゥアラ支部13に10人の職員が在籍している。
JICAは2015年よりAPMEとの協力を開始し、2015年9月から2017年9月にかけては開発計画調査型技術協力「中小企業品質・生産性向上(カイゼン)プロジェクト」を実施している。同プロジェクトでは、カイゼンに重点をおいたBDSを担うコンサルタントの育成や、企業へのカイゼンの導入を目標として、1)BDS提供戦略の策定、2)BDS提供ガイドラインの策定、3)BDSを提供するコンサルタント育成育成プログラムの策定が達成された。BDS提供戦略においては、2017年から2026年までで5,000社の中小企業に対してBDSを提供することが戦略目標とされているが、同目標実現のためにはさらなるコンサルタントの育成や、地方部もふくむBDS提供システムの構築が必要となっている。

目標

上位目標

カイゼンを中心とするBDSの提供により、カメルーン国内の中小企業が振興される。

プロジェクト目標

カメルーン国内におけるカイゼンを中心とするBDS提供システムが強化される。

成果

1.コンサルタントを研修・育成する体制が強化される。
2.より多くの中小企業にカイゼンを中心としたBDSを提供するための方法、体制が整備される。
3.BDS提供に重点をおいた中小企業振興政策が促進される

活動

1-1.前プロジェクトのコンサルタント育成研修の結果や教訓を分析する
1-2.基礎カイゼン研修および上級BDS研修の、実習を含む研修コンテンツをレビューし作成する(経営管理・生産管理)
1-3.ヤウンデ、ドゥアラおよび他のパイロット都市での基礎カイゼン研修実施計画を検討し、OJT企業の選定や受講者の募集を行う
1-4.ヤウンデ、ドゥアラおよび他のパイロット都市での基礎カイゼン研修を実施する
1-5.ヤウンデ、ドゥアラでの上級BDS研修実施計画を検討し、OJT企業の選定、受講者の募集を行う
1-6.上級BDS研修のトレーナー研修(TOT)とコンサルタント育成研修を実施する
1-7.上級BDS研修実施結果をレビューし、研修コンテンツ・実施計画の改訂を行う
1-8.パイロット3都市で追加の基礎カイゼン研修を実施するための基礎調査、OJT企業の選定、受講者の募集、TOTを行う
1-9.パイロット3都市で追加の基礎カイゼン研修を行う
1-10.追加の上級BDS研修を行う
1-11.BDSコンサルタントの評価・認定システムを構築する
1-12.研修を受けたコンサルタントを対象としたモニタリングシステムを構築する

2-1.パイロット地域における中小企業のBDSニーズおよび他のBDS提供に必要な情報に関する調査を実施する
2-2.C/P(BDSユニットのスタッフ)およびプロジェクトサイトのBDSセンター長の人員配置を含む、対象都市におけるBDS提供計画を検討する
2-3.BDS提供ガイドラインをレビューする
2-4.BDSの提供を受けた中小企業のモニタリングやフォローアップに関し、指標の設定を含めた仕組みづくりを行う
2-5.BDSコンサルタントと企業の間のマッチングのために、研修を受けたコンサルタントのデータベースを整備する
2-6.中小企業振興のためのカイゼンに関心のあるドナーや金融機関との関係構築を推進する
2-7.APMEの本部および地方のBDSセンター、MINPMEESAの州事務所の職員向けに、BDS提供能力強化のための研修を実施する
2-8.BDS推進のための広報活動を実施する

3-1.BDS提供戦略をレビューする
3-2.BDSにより著しい効果をあげた中小企業を対象とした表彰セレモニーを実施する
3-3.BDS提供の結果を金融機関、経済団体、政策決定者に共有する
3-4.中小企業振興政策にカイゼン、BDSが記載されるように取り組む
3-5.「アフリカ・カイゼン・イニシアティブ」の推進に寄与する

投入

日本側投入

1.専門家派遣
2.本邦および第三国研修

相手国側投入

カウンターパートの配置、執務スペースの提供等。