「津波:科学的基礎、脆弱性、危険度」研修が修了しました。

2018年5月18日

今年度で3回目を迎えた第三国研修「津波:科学的基礎、脆弱性、危険度(Tsunamis en la Costa de América Latina y el Caribe: Bases Científicas, Amenaza y Vulnerabilidad)」が、5月7日から18日まで、実施機関であるバルパライソ・カトリカ大学(PUCV)にて行われました。津波リスクの軽減を目的とした本研修では、コロンビア・エクアドル・ペルーの南米3ヶ国から12名の海外研修員、及び、チリの津波観測モニタリング従事者等12名の国内研修員(合計24名)が参加し、2週間、朝9時から夜7時半まで集中的に津波について学びました。同大学を含め、地震観測センター長やフェデリコ・サンタ・マリア工科大学やバルパライソ大学等の教授陣により、津波の発生原理や危険度・脆弱性評価、早期警報システムや避難経路のケーススタディ等、ハイレベルな講義が実施されました。特に、避難経路のケーススタディにおいては、グループごとに実際の避難経路を歩きながら、バルパライソ市民へのヒアリング調査や危険地域の特定調査を実施し発表。活発な意見交換がなされました。

また、研修には座学のみならず各関係機関への視察も含まれます。特に内務公安省国家緊急対策室(ONEMI)の災害緊急速報システムや緊急時オペレーションセンターの視察時には、研修員の関心も高く、担当者が「では、最後の質問!(Ultima pregunta!)」と促した後、研修員の興味関心が収まらず質問が飛び交い、30分程時間をオーバーし議論が続いていたことも印象的でした。学生デモの影響からチリ大学内の国立地震観測センター(CSN)に入ることが叶わず、急遽一部視察内容の変更が求められる場面もありましたが、研修員の病気や怪我もなく無事に研修を終了することが出来ました。研修員が本研修で学んだ知識・経験・ネットワークを活かし自国で更に活躍することを期待しております。

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真剣に講義を受ける研修員

【画像】研修員・関係者一同