日中のトキ保護協力関係は1985年より継続しており、地球レベルでの種の保存、生物多様性の象徴であるのみならず、日中友好・交流の象徴となっている。中国のトキは1981年に7羽まで減少したが、保護活動の結果野生個体が1000羽以上に増加している。1970年代末の改革開放以降、中国経済は急速な発展を遂げたが、同時に自然環境の破壊という課題にも直面し、中国政府は経済発展と自然環境保全のバランスの取れた発展を目指している。農村部でのトキおよび自然環境保全は農村社会の開発と密接に関連している。
中国ではトキの保護体制の一層の強化が急務となっている。しかしながら、現状では生態環境調査等が必ずし…