プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)人とトキが共生できる地域環境づくりプロジェクト
(英)Environment Construction at Co-existent Areas of Human Beings and Crested Ibis

対象国名

中華人民共和国

署名日(実施合意)

2010年1月29日

協力期間

2010年9月25日から2015年9月24日

相手国機関名

(和)国家林業局
(英)State Forestry Administration(SFA)

背景

日中のトキ保護協力関係は1985年より継続しており、地球レベルでの種の保存、生物多様性の象徴であるのみならず、日中友好・交流の象徴となっている。中国のトキは1981年に7羽まで減少したが、保護活動の結果野生個体が1000羽以上に増加している。1970年代末の改革開放以降、中国経済は急速な発展を遂げたが、同時に自然環境の破壊という課題にも直面し、中国政府は経済発展と自然環境保全のバランスの取れた発展を目指している。農村部でのトキおよび自然環境保全は農村社会の開発と密接に関連している。

中国ではトキの保護体制の一層の強化が急務となっている。しかしながら、現状では生態環境調査等が必ずしも十分ではなく、トキの保護と農村地域の開発の両立に向けた具体的な対策が急務である。
このような状況を踏まえ、本プロジェクトは陝西省(せんせいしょう)洋県(ようけん)および寧陝県(ねいせんけん)、河南省羅山県(らざんけん)を対象に、人とトキの共生に向けた環境が整備されることを目標として2010年9月に開始された。

主な活動は以下のとおりである。

  1. 環境情報(トキを含む自然環境および社会環境)の整備
  2. トキの野生復帰を行う体制の構築
  3. 住民参加型事業のモデルの構築
  4. トキを含む自然環境保全に関する関係者の意識向上を図る。

目標

上位目標

対象地域およびその他の地域において、人とトキの共生に向けた環境整備が促進される。

プロジェクト目標

対象地域において、人とトキの共生に向けた環境が整備される。

成果

  1. 環境情報(トキを含む自然環境および社会環境)が整備される。
  2. トキの野生復帰を行う体制が構築される。
  3. 住民参加型事業のモデルが構築される。
  4. トキを含む自然環境保全に関する関係者の意識が向上する。

活動

1-1
自然環境・社会経済状況の基礎調査を実施する。
1-2
基礎調査結果を踏まえ、人とトキが共生する地域環境づくり計画を策定する。
1-3
調査結果をプロジェクト関係者間で共有する体制を構築する。
2-1
飼育繁殖の管理技術向上のための技術交換を行う。
2-2
順化訓練 技術およびモニタリング技術向上のための技術交換を行う。
2-3
順化訓練および放鳥に備えた環境整備を行う。
2-4
野生トキのモニタリングを実施し、その結果を共有する。
2-5
モニタリングの結果からトキの活動範囲・行動を把握し、保護計画・政策に提言する。
3-1
住民の生活環境に関する現状と課題を把握する。
3-2
ニーズ調査を実施する。(行政機関、住民の意識調査など)
3-3
住民の生計向上や生活環境改善に資する事業の実施可能性を調査する。
3-4
モデル事業実施に関する研修を行う。
3-5
実施可能性のある事業をモデル的に実施する。
3-6
モデル事業の実施状況のモニタリングおよび成果の評価を行う。
3-7
モデル事業の評価結果を踏まえて政策に提言する。
4-1
環境教育の現状把握、計画立案、実施、評価を行う。
4-2
技術交換・情報交換を目的としたスタディーツアーを実施する。
4-3
広報ツールを作成する。
4-4
プロジェクト活動内容・成果を普及するためのセミナー・シンポジウムを開催する。

投入

日本側投入

  • 長期専門家・短期専門家派遣
  • 国別研修
  • トキの生息環境の整備に必要な施設及び機材の供与
  • 在外事業強化費(現地調査実施、セミナー開催など)

相手国側投入

  • カウンターパートの配置
  • プロジェクトオフィス等の施設及び機材
  • プロジェクト事業実施経費