第3回プロジェクト合同調整委員会を開催

2019年7月1日

2019年6月28日、第3回プロジェクト合同調整委員会が民政部で開催されました。これは年に一度、プロジェクトの日中双方の代表者が集う会議であり、前年度の総括と今年度の計画を協議する場です。

民政部養老服務司の王輝二級巡視員、JICA中国事務所の糟谷良久次長、中国科学技術分JICAプロジェクト管理事務室の秦洪明代表からの挨拶の後、2018年度総括と2019年度計画について、日中双方の代表から概要説明がありました。

2018年度(2018年5月~2019年5月)総括について、日本側の長期専門家、臣川元寛よりプロジェクトのフレーワークに沿って、成果の報告がありました。国内研修、訪日研修といった既存の活動に加え、日本の関連法規集の出版、日本で作成された各種パンフレットなどの中国語化及び印刷製本、日本の福祉用品の新規購入、日中双方の養老関連情報のウェブ公開などについて言及されました。

2019年度(2019年6月~2020年5月)計画について、北京社会管理職業学院老年福祉学院の楊根来 元院長から発表されました。職業学院の教員を対象としたTOT(Training of Trainers)研修、プロジェクトの最終段階(2020年4~5月)における大規模な成果発表会の開催などについて言及されました。

第2回日中養老政策検討講座

また、同日、第2回日中養老政策検討講座が開催されました。講師は第1回に引き続き中村信太郎JICA国際協力専門員(社会保障)で、講義内容は「日本における介護制度の展開:地域包括ケアと新たなアプローチ」でした。時間に限りはありましたが、参加者からは「小規模多機能型居宅介護のサービス提供者はどのような立場の人で、またその割合は?」など専門的な質問があったり、職業学校関係者から日本の教育体系を学びたい強い要望が出されたりしました。

最後の一年に向けて

講座も含めて非常に充実した会議となりました。プロジェクト関係者のみ30名ほどの会議でしたが、プロジェクト側からは、参集者に日本の介護施設で使われるマグカップ(三信化工株式会社、みまもりマグ)が粗品として提供されたほか、遠方のモデル施設から参加してくれた関係者には高齢者用シューズ(徳武産業株式会社、あゆみシューズ)が贈呈されるなど、参加者にも実りの多い機会となりました。

プロジェクトは2020年5月19日に終了します。残されたのは10カ月ほどの時間ではありますが、3年目の成果の積み上げを踏まえ、日中双方とも最終年への期待の高まりが強く感じられる機会となりました。

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