プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)日中高齢化対策戦略技術プロジェクト
(英)China-Japan Cooperation Project on Measures for the Aging Society

対象国名

中華人民共和国

署名日(実施合意)

2015年10月23日

プロジェクトサイト

北京市・江蘇省・浙江省・陝西省のモデル施設所属地域

協力期間

2016年5月20日から2020年5月19日

相手国機関名

民政部、北京市・江蘇省・浙江省・陝西省各民政部門及びモデル施設

背景

近年、中国の高齢化が急速に進展し、2014年末まで、60歳以上の高齢者人口は2.12億人にものぼり、全人口の15.5%を占めている。更に2020年に2.43億人、2025年に3億人を超えると予測されている。急速な人口高齢化に対応し、介護福祉サービス業の発展を加速し、高まっている高齢者の介護福祉サービスニーズに応えることは、小康(ややゆとりのある)社会の全面的建設の急務の一つである。かかる状況に対応すべく、2013年7月1日、新しく改定された「高齢者権益保障法」が正式に施行された他、2013年9月6日、国務院は「介護福祉サービス業の加速発展に関する若干の意見」を印刷・公布し、介護福祉サービス業の加速発展に関しての系統的な計画と全面的な配置をした。さらに、2013年11月の中国共産党の第18期三中全会において、人口高齢化への積極的な対応、社会介護福祉サービスシステムの建設、高齢者向けサービス産業の発展に対する明確な要求を打ち出した。介護福祉政策を司る民政部は関連部門と積極的に連携し、具体的な施策の策定、確実な実施の徹底に取り組んでいる。

しかし、中国の介護福祉サービスシステムは依然として初期段階にあることから、新たな状況、任務やニーズに対応しきれていないといった問題がある。日本は1970年代から高齢化社会に入り、現在の高齢化率は25%を超えた。日本は人口高齢化について、比較的完備された法律・制度と豊富な経験があり、特に高齢者介護、在宅・地域でのケアシステムの整備、専門人材の育成、高齢者用品の研究・開発及びサービス標準体系の整備等の面に関する進んだ経験は、中国にとって学習・参考価値が高い。

JICAは、早くから介護福祉分野における対中協力事業を開始し、一定の成果を挙げてきた。例えば、2012年開始の陝西工運学院を拠点とした「陝西省における介護人材育成支援事業」、中国社会科学院に委託した「高齢化問題に関する情報収集・確認調査」等である。

高齢化分野への日中協力ニーズは大きく、中国政府は日中間の介護福祉サービス関連政策に関する多層的なネットワークの形成を通じて、民政部及び協力地区における介護福祉サービス関連政策及び介護福祉人材育成システム構築に関する能力の向上を目的として、JICAとの技術協力の要請を行った。

目標

上位目標

誰もが等しく基本的な介護福祉サービスを受けられるような高齢者福祉のための制度設計、基準作成、介護福祉人材育成体制構築、産業発展環境整備が行われる。

プロジェクト目標

日中間の介護福祉サービス関連政策に関する多層的なネットワークの形成を通じて、中国民政部及び協力地区における介護福祉サービス関連政策及び介護福祉人材育成システム構築に関する能力が向上する。

成果

1.日本の高齢化対策法令・制度構築の経験の共有を通じ、中国中央レベル及び地方レベルの介護福祉サービスが分析されかつ提言がなされる。
2.モデル施設において、介護福祉サービスに関する拠点訓練施設としての能力が向上する。
3.日中の経験の相互共有のネットワークが強化される。

活動

【成果1に関する活動】
1-1:日本側は、日本の介護福祉サービス関連政策に関する経験・教訓を、中国側高齢化対策関連行政官に共有。
1-2:中国側は、中国の中央レベル及び協力地区の介護福祉サービス関連法令・制度整備における課題を抽出し、日本の経験を参考に対応策を分析する。

【成果2に関する活動】
2-1:日本側は、介護福祉サービス管理及び介護福祉技術に関する日本の経験・教訓をプロジェクト実施施設に共有。
2-2:中国側は、モデル施設において、上記に関する対象地域普及のための資料・研修教材等を、日本側から提供された資料に基づき作成し、普及活動(セミナー、研修)を実施。

【成果3に関する活動】
3-1:日中両国の介護福祉分野における法律・政策の最新動向及び最新の介護福祉サービス管理と介護技術等の情報を共有するセミナーを日中双方で定期的に実施。
3-2:介護福祉サービス関連イベント等に共同参加等。

投入

日本側投入

日本人専門家
訪日研修
資機材供与
在外事業強化費
1)日本開催のセミナー関係費用、中国側講師の招聘費用
2)協力地区の介護福祉施設の訪日研修員の滞在期間中の宿泊費及び研修費用
3)日本側現地研修講師の訪中時の共済会費、給与補てん費
4)日本側専門家の訪中時の同行通訳費(セミナー講演、国内研修講義通訳費は除く)

相手国側投入

カウンターパートの配置
必要機材の提供又は更新
以下の項目にかかる費用:
1)中国開催のセミナー関係費用、日本側講師の招聘費用
2)協力地区の介護福祉施設の訪日研修員の国際旅費、滞在期間中の食事代
3)一部の施設からの研修員の訪日研修費用全額。
4)協力地区での実施拠点設置費用、宣伝費用
5)日本側現地研修講師の訪中時の関連費用(中国国内旅費、食事代、講義謝金を含む)
6)国内研修の実施費用及び研修教材の作成、印刷費用
7)中国側の予算の許す範囲内でのプロジェクトの実施に必要なオフィス経費及び交通費