プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)経済法・企業法整備プロジェクト

対象国名

中華人民共和国

プロジェクトサイト

北京市他

実施期間

2004年11月18日から2009年11月17日

相手国機関名

商務部

日本側協力機関名

法務省、経済産業省、公正取引委員会、一橋大学、日中企業法制研究会

背景

中国は現在国内法整備における一大転換期を迎えています。2005年10月に全人代常務委員会で可決された会社法の改正を始め、これまで中国国内でWTO加盟後検討中とされた独占禁止法(以下、独禁法)の制定着手や市場流通関連法案の制定作業を進めています。

中国政府は一連の法整備を進めるにあたり、中国と法文化(法体系や言語等)が類似している日本の経験や知見を参考に立法・改正作業を進めていくことは効果的であるとの認識にたちました。その結果、中国政府は法整備支援の要請を日本政府へ申請し、2004年11月に法整備プロジェクトを立ち上げることに日中両政府は合意し、現在独立行政法人国際協力機構(以下、「JICA」)がその実施機関として中国経済・企業法整備プロジェクトを実施しています。

このプロジェクトは中国国内における法整備への支援をすることを主眼としながらも、運用の透明性確保の支援を行なうなど、中国に進出している日本企業にも少なからず影響を与える部分についても、その支援を行なうことが期待されています。

プロジェクト活動内容と目標

本プロジェクトでは、会社法、独占禁止法、市場流通法を支援対象の法律とし、各法律の立法、適応、執行を支援する為、専門家派遣、共同研究会やセミナーの実施、中国の実務者を日本へ招聘する訪日研修事業および調査を実施しています。これらの事業活動は2004年11月のR/D締結以降、2007年11月までの3年間実施される計画です。

プロジェクトの実施により、日本の知見を取り入れた透明性の高い経済法・企業法制度の整備が中国にて促進され、国際ルールとの調和化が進展することを目標としています。

目標

上位目標:

中国における経済活動を担う会社主体が健全な経済秩序のもとに事業を創設、発展させる機会が提供され、公正かつ自由な競争が促進されることによって、一般消費者の利益の保 護と国民経済の健全な持続的発展が実現する。また、日中の経済法・企業法関係者の交流および相互理解が促進される。

プロジェクト目標:

中国における立法関連機関および法執行機関に所属する担当官の能力が向上し、日本の知見を取り入れた透明性の高い経済法・企業法制度の整備が促進され、国際ルールとの調和 化が進展する。

成果

サブプロジェクト1:公司法の改正、適用・執行

  1. (1) 投資・起業促進、(2) 会社の健全な経営、(3) 株主・債権者の合法的権益を保護する健全なメカニズム、(4)関連法との法的整合性、の4点について立法関係者が理解し、その知見が生かされた法案が起草され、成立する
  2. aの立法趣旨に則った会社登記制度および運用の枠組みが確立される
  3. aの立法趣旨に則った会社法執行体制が整備される。

サブプロジェクト2:独占禁止法の立法

  1. (1) 市場の支配的地位の濫用の防止、(2) 過度の経済力集中につながる企業結合の防止、(3) 価格法、不正競争防止法との調和、(4) 独占禁止法の執行体制の独立性、(5) 内資・外資の無差別的な取り扱い、の5点について立法関係者が理解し、その知見が生かされた法案が起草され、成立する
  2. a の立法趣旨等をふまえた執行体制が構築され、透明性が高く、公正かつ実効性のある運用が行われる。

サブプロジェクト3:市場流通関連法の立法研究

  1. 立法関係者の市場流通関係の法規に関する知見が蓄積される

活動

サブプロジェクト1:公司法の改正*

  • [活動1] (1) 公司法の改正に資する日本法の立法から執行に至る包括的な紹介 (2) 公司法及び周辺法に関する日中の法規および施行規則の検討と相互理解の促進、理論的理解の向上と、周辺法との整合性を図るためのアドバイス及び提言 (周辺法の対 象は証券法、破産法、三資法、国有資産管理法、M & A関連法) (3)公司法の立法審議にかかる特定課題検討
  • [活動2] (1) 会社登記条例の施行機関の実態調査と分析 (2) 日本の商業登記関連法および研修資料の紹介 (3) 商業登記実施方法に関する課題の特定と提言
  • [活動3] (1) 日中の代表的な会社法判例の紹介と分析 (2) 中国における公司法の適用に係る紛争の解決に関する課題の分析と提言 *)ただし、公司法の適用、執行に係る部分の協力については、協力ニーズが高いものの立法内容如何によって活動内容を変更することが合理的な場合もあるところ、立法後に工 商管理総局及び最高人民法院等の関係機関とも協議の上、活動内容及び実施体制を再検討する。

サブプロジェクト2:独占禁止法の立法

  • [活動1] (1) 独占禁止法の立法に資する日本法の立法から執行に至る包括的な紹介 (2) 独占禁止法の理論的理解の向上と周辺法との整合性を図るためのアドバイス及び提言 (不正競争防止法、価格法、国有資産管理法、M & A関連法) (3) 独占禁止法最終草案を取りまとめる行政官の個別課題研修 (4) 独占禁止法立法審議にかかる特定課題の検討
  • [活動2] (1) 独占禁止法に関する日本法および施行規則(ガイドライン)、代表的な審判・審決例の紹介 (2) 独占禁止法の施行機関の組織構築への提言 (3) 独占禁止法の執行に係る課題の特定と提言

サブプロジェクト3:市場流通関連法の共同研究

  • [活動] 市場流通に関連する日本法の包括的な紹介。

投入

日本側投入:

  • 短期専門家(研究会アドバイザー、セミナー講師); 学識経験者、関係各省より年間 15名程度(各1週間程度)
  • コンサルタント(会社法、独占禁止法、業務調整)25.05M/M
  • 本邦研修;年間10〜15名×3〜5課題程度 セミナー開催等の現地活動費 総額

相手国側投入:

カウンターパートの配置、 専門家執務室、 運営経費