プロジェクト活動

事業概要

日中技術協力「草原における環境保全型節水灌漑モデル事業」は、協力期間を4年として、2007年6月から正式に開始しました。日本側は3名の長期専門家を派遣しています。

本プロジェクトは水利部の牧区水利建設事業を通じて技術協力を行うとともに、内モンゴル自治区杭錦旗と新疆ウイグル自治区木塁県の二つのモデル地区においてプロジェクト活動を実施しています。プロジェクトの成果を全国の牧区に普及・応用させることにより、天然草地の放牧圧力を減少させ、生態環境の保護と改善を図るとともに、牧区農牧民の生活水準を向上させようとするものです。

本プロジェクトは水利部国際合作・科技司が統括責任者、農村水利司が実施責任者となり、中国灌漑排水発展センターが実施を担当しています。プロジェクトの活動地点は北京市、内モンゴル自治区杭錦旗、新疆ウイグル自治区木塁県であり、事業の実施体制は下図のとおりです。

日中技術協力”草原における環境保全型節水灌漑モデル事業”実施体制図
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活動

草原生態保護節水灌漑「整備計画」策定マニュアルの策定

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マニュアル編成作業部会

全国関連牧区がこれまで実施してきた施設建設、運営管理、モニタリング、評価、関連技術の導入方法や経験等に対する調査、収集、検討を通じて、日本の技術や経験を参考・導入し、全国草原生態保護節水灌漑技術の指導・普及に役立つマニュアルを策定します。

モデル地区における「整備計画」の効果の検証

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木塁県モデル圃場

草原地区の飼草料地の灌漑に用いる水源には地区の状況に応じた様々な種類があります。そうした中で効率的な飼草料地の建設を行うため、及び節水効果の高い方式として模範となり普及可能な成果と経験を取得するため、内モンゴル自治区杭錦旗および新疆ウイグル自治区木塁県において、節水灌漑モデル事業を実施し、事業の運営管理のケーススタディや節水灌漑の効果の検証等を行う実証試験を行います。

研修コンテンツの作成と技術者を対象とした研修の実施

【写真】

モデル地区における研修の実施

牧区技術者の節水意識を高め、牧区における事業実施能力を向上させるために役立つ研修教材を作成するとともに、研修方式及び研修実施方法等について検討します。牧民に対しても節水意識を高め、草原の保全について理解が深まるような読本を作成します。あわせて、これらの研修コンテンツを利用した研修を実施します。

アウトプットと目標

【写真】上記の活動内容を実施することにより、全国の牧区に適する飼草料地節水灌漑技術と管理方式、牧区水資源の合理的な開発利用技術を向上させるアウトプットを取得します。事業実施が可能でモデル性の高い「整備計画」の策定方法と、全国の牧区に普及できる草原生態保護節水灌漑方式を整備することで、プロジェクト目標を達成し、最終的には、全国の牧区において水資源の利用率を向上させ、天然草地の放牧圧力を軽減し、生態環境の保護・改善を図り、持続型農牧業の実施を通じて農牧民の生活水準の向上を図っていきます。

協力方式

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定例会(中国灌漑排水発展中心と日本人専門家)

協力方式としては、日本側は長期専門家と短期専門家を派遣するとともに、訪日研修員の受入れ、プロジェクトに必要な機材の提供、モデル事業の実施、技術研修等を行います。中国側は各部署におけるカウンターパート技術者の配置、日本専門家の執務室、現場業務に必要な基本条件の整備、プロジェクト運営管理経費等を負担します。

日本側は、チーフアドバイザー/制度、節水灌漑、業務調整/研修計画の3名の長期専門家を派遣しています。また、プロジェクトの進捗状況に応じて必要な分野の短期専門家を派遣することとしています。

プロジェクトの流れ

【図】