中国(面積960万平方キロ、人口13.1億人(2006年))では、人口増加および工業化・経済発展に伴い水不足が深刻化しており、水の確保が開発における大きな課題のひとつとなっている。同国の水資源には、一人当たりの水資源量が約2,151立方メートル/年と世界平均の1/4程度にすぎない、地域的偏りが大きい(南方に多く偏在)、降雨時期が夏季の数ヶ月に集中しているなどの特徴がある。また、全国の669都市のうち、400以上が水不足にあり、その内110以上が深刻な状況であり、水資源量の地域的な不均衡の是正のため、同国では南方(長江)の水資源を北方に導水する「南水北調」事業を実施中である。一方、2030年頃に…