プロジェクト概要

プロジェクト名

(日)国立水産学校能力強化プロジェクト
(英)Project for Capacity Development of the National School of Fisheries

対象国名

コモロ

署名日(実施合意)

2010年12月4日

プロジェクトサイト

コモロ国全土

協力期間

2011年3月30日から2014年10月1日

相手国機関名

(和)国民教育科学研究省および農業・漁業・環境省
(英)Ministry of National Education and Scientific Research/Ministry of Agriculture, Fishery and Environment

背景

1985年に我が国の無償資金協力で建設された「漁業訓練センター」(現在の国立水産学校)は、コモロにおける唯一の水産分野の人材育成機関として設立され、1990年代まで、日本から個別専門家の派遣が行われていた。しかし、その後のクーデターの発生、国内情勢の不安定化により、同センターの運営は中断されることとなった。情勢安定化の後、2008年には「国立水産学校」として、新たに職業訓練機関として授業を再開したものの、教材の不足、訓練カリキュラムの未整備等、学校運営において様々な問題を抱えており、さらに政情不安の間は、同センターが一時的に反政府組織の拠点となったこともあり、機材や施設の一部が使用不能となっていた。

JICAは、TICADIVフォローアップとしての横浜行動計画実現の観点から、二国間支援再開に向けた支援方針を検討すべく、2009年に人間の安全保障プログラム協力準備調査を実施した。この結果を踏まえ、コモロ政府は、国立水産学校のカリキュラム強化を目的とした技術協力プロジェクトを我が国に要請した。

本案件は、二国間協力再開後、初の技術協力プロジェクトとして、我が国の水産分野におけるこれまでの協力実績を活用する形で実施されるものである。

目標

上位目標:

1.訓練を受けた水産業従事者の所属する漁業組合において、安全かつ資源を有効利用した漁労活動が行われる。
2.訓練を終了した水産業従事者の所得が向上する。

プロジェクト目標:

国立水産学校の水産人材育成能力が向上する。

成果

1.国立水産学校の訓練施設、機材が整備される。
2.新規参入者及び現役水産業従事者の2つのターゲットグループに対する適切な訓練プログラムが開発される。
3.国立水産学校の教員が訓練プログラムを実施する十分な能力を習得する。
4.国立水産学校の組織運営体制が整備される。

活動

1-1 訓練プログラムを実施する上で必要不可欠な施設の改修を行う。
1-2 製氷システムを導入する(製氷機、貯氷庫、発電機、受水槽)。
1-3 訓練船を導入する。
1-4 訓練機材、教材を整備する。
2-1 現行訓練プログラムの内容構成とその実施状況のレビューを行う。
2-2 参加型手法を用いたターゲットグループ別の訓練ニーズ調査を実施する。
2-3 ターゲットグループ別訓練プログラムの訓練内容のモジュール構成を確定する。
2-4 現役水産業従事者を対象とした訓練の適切な実施方法(受講者、開催地、訓練期間等)を確定する。
2-5 各訓練モジュールについての実施ガイドラインを決定する。
2-6 各訓練モジュールについての教科書、教材を整備する。
3-1 教員の訓練実施能力向上に必要とされる分野を特定する。
3-2 教員研修(講義系モジュール:IT、教材の活用等)を実施する。
3-3 教員研修(実習系モジュール:漁労技術、船外機の維持管理技術等)を実施する。
3-4 各ターゲットグループを対象とした訓練プログラムを実施する。
3-5 訓練プログラム修了者のコミュニティ活動モニタリングを実施する。
3-6 教員活動のモニタリング及び評価を行う。
4-1 関係機関(教育省、漁業省)との学校運営の方向性、プロジェクトの進捗情報共有等のための定期的な協議を行う。
4-2 訓練対象(新規参入予定者及び現役水産業従事者)の適切な受益者負担レベルを検討し、学校の年間収支予算計画を立案する。
4-3 学校の組織体制整備に向けた取り組みを行う。
4-4 学校の年間収支予算計画に基づいた学校運営を行う。

投入

日本側投入:

1.専門家(「チーフアドバイザー/訓練実施管理」「訓練施設改修」「参加型プログラム開発」「漁労技術/航海」「船舶機関/冷蔵機器」「水産加工」)
2.供与機材(製氷システム(製氷機、貯氷庫、発電機、受水槽)、訓練船、施設改修、訓練支援機材等)
3.研修員受入(第三国研修、本邦研修)
4.現地活動経費

相手国側投入:

1.カウンターパートの配置
2.プロジェクト執務室及び事務施設の提供
3.訓練プログラム運営に必要な予算の確保

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干物の製造過程

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水産学校の教室棟