プロジェクトニュース_17

2016年5月11日

今回のプロジェクトニュースは、今年2月から4月にかけて日本からプロジェクトのお手伝いに来てくれた、岡山香織さんに、コスタリカおよびプロジェクトの印象を書いてもらいました。長期専門家が見慣れた目で見ているコスタリカの風景やプロジェクトの活動を、日本から来たばかりの新鮮な目を通してご紹介いただければと思っています。

短期の業務調整支援でプロジェクトMAPCOBIOに携わらせていただきました岡山香織です。これまで、コスタリカには出張等で数日間訪問したことはありましたが、短期といえども2か月強の滞在は初めてとなるので、どんな経験ができるか楽しみにしていました。

自然との共生

コスタリカに来てから、朝から晩まで自然に囲まれた中で生活しています。滞在先には広い庭があって、毎日さまざまな鳥やリスが訪れます。プロジェクトオフィスのある旧INBio公園の敷地内にも多種の鳥、またイグアナが多数いて、先日もイグアナの赤ちゃんと思われるカワイイ(?)は虫類が、オフィスの中に迷い込んできました。
何も生産しない(できない)100%消費者の私が、このように恵まれた環境で働かせていただく中で日々感じるのは、「与えられているものへの感謝」と「それが失われることへの恐怖」です。こんなに自然豊かなコスタリカでさえ、気候変動の影響からは免れません。私たち人間の生活も大切ですが、動植物が失われれば、人間は生活できません。美しいものを見て培われる感性も失われてしまうでしょう。

プロジェクトの重要性

コスタリカは、過去に人間か自然かの一方の益となるようにもう一方を排除してきたことで生じた負の遺産を教訓に、どちらも排除しないやり方を選んでいます。プロジェクトMAPCOBIOでは、住民自らが自然を守りつつ、持続性を持ってそれを享受できる一番いい方法を、試行錯誤しながら探り、少しずつ形になってきていることが実感できました。
プロジェクトの活動はコスタリカにとって重要で、そこで得られた経験を国内全体に波及させることを目的としています。さらに、直接影響しあう中米域内に共有することも目的としており、波及範囲が広がっていけば地球規模の観点からも意義のある活動となり、日本として支援する重要性も高いと考えられます。
プロジェクトは折り返し地点を過ぎ残り2年となりました。これまでの活動により、住民の自然環境やその保全に対する興味や関心は高まってきています。今後、関係機関と地域住民がさらに協力してそれぞれの地域の魅力を維持しつつ、その魅力が発信され、地域の発展につながることが期待されます。

「○ィ○○ーランド」以上のワクワク感!

先週、バラ・デル・コロラド野生保護区のプロジェクトサイトを訪問しました。訪問コースは基本的には「プロジェクトニュース_16」に掲載されている内容なので割愛しますが、景色は緑あふれて美しく、食事は美味しく、最高の環境で心が躍りっぱなしでした。
プロジェクトサイトではエコツーリズムも推進しています。「○ィ○○ーランド」の「ジァ△△△クルーズ」や「魅惑の××ルーム」では味わえない、本物の大自然や鳥の歌声をみなさんも是非体験しに来てください!!

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プロジェクトオフィス敷地内のイグアナ

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プロジェクトオフィス敷地内の水鳥の親子

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マリア・ルイサさんのオーガニック菜園

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菜園でとれたものも使った食事

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コロラド川の鳥(©菊地専門家)

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コロラド川をボートで移動