ピアカウンセリング講座

2011年5月25日

2011年2月、「自立生活センターリングリング」代表の中尾悦子さんと「特定非営利活動法人あるる」管理人の安原美佐子さんが派遣され、ピアカウンセリング公開セミナー(約70名の参加)と障害当事者18名を対象にしたピアカウンセリング講座をプロジェクトで実施しました。

ピアカウンセリングは、Kaloieプロジェクトと地域研修「自立生活支援」で養成された障害者リーダー達が、「コスタリカで実践していきたい」とずっと強く希望していたテーマでした。

5日間の集中講座を終了し、18名は自分自身への自信を強め、今後の人生と障害分野での活動への意欲を高めて、それぞれのコミュニティに戻っていきました。

今後、コスタリカにおけるピアカウンセリングは、地域研修「自立生活支援」の帰国研修生が中心となって形成したコスタリカ自立生活運動グループがリーダーシップを持って促進していきます。まずは、ピアカン講座受講者でセッションを行う場を設定し経験を積んでいくこと(第1回は4月にプロジェクトの支援により実施します)、3月から開始されたペレセレドン自立生活センター事務所で相談事業を行い、障害者の自立生活のサポートをすることの2点を実施していますが、将来的には、カウンセラー養成やピアカウンセリングのコーディネート技術を習得し、同グループがコスタリカでピアカウンセラーの養成をしていくことも視野にいれて活動を始めています。

プロジェクトは残り1年を切りました。プロジェクト成果の1つであるエンパワーメントを今後も国内でひっぱっていくグループが、プロジェクト事務所のあるペレセレドンにコスタリカ第1号の自立生活センターを開始させたことは大きな成果です。他地方に住む障害者リーダーもこの町に引っ越してくることになり、彼らの交渉の結果、引越しと自立生活開始にかかる最小限の予算は国から確保することもできました。しかし、生活用品や生活費の確保、何より介助者の確保は大きな挑戦です。

「20年前、日本のリーダー達も制度もなにもないところから始めたんだから、自分達もできるはず!今は権利条約なども存在するのだから、モデルを作っていかなければ」と、リスクを背負いながらも、結束して目標に向かう取組みは、社会を動かしています。

プロジェクトの残りの期間で、このグループが、コスタリカでピアカウンセリングをはじめとした障害者の自立生活・権利擁護運動をリーダーシップを持って継続していけるようフォローしていきたいと思います。

ピアカウンセリング講座参加者のコメントです。ふたりとも昨年の11月から本格的に当事者運動に関わり始めたメンバーです。

【写真】スサーナ
(18歳。大学で法律を勉強中で、将来は弁護士として障害者の権利擁護をしたい。手話の勉強も始めたいと思っている)

ピアカン講座に参加するために、生まれて初めて家族以外の介助者と家から出た。自立生活の練習の機会になったし、自分も自立した生活ができると思えた。

講師の人たちは、とても明るくて自信にあふれていた。私達をエンパワーメントするために、知識を共有してくれた。この講座で、人として成長することができたし、本当に自分の人生が変わった!

まずは、ペレセレドンの自立生活センターの仲間と、ピアカンのセッションを続けていくことと、学んだ知識をしっかり情報として共有していきたい。そして、もっと研修を受けて、先々、コスタリカのほかの地域で研修を行ったりしたい。

【写真】マルレン
(20歳。ペレセレドンから1時間ほど離れた町に住んでいる。ペレセレドンの当事者グループメンバー)

全てを与えてもらおうと待っているだけではダメだし、私達ががんばらないといけないと思う。講座を受けて、なおさら、自分の人生に価値があると実感できた。ピアカンを仲間と続けていって、研修もまだ受けたい。先々は、日本から来てくれた二人の素敵な女性に教えてもらったこの技術を使って、他の障害者の人たちをサポートしたいと思う。