内部勉強会の開始

2017年7月20日

2017年2月

キューバの現況に見合った農業普及体制の構築に向けては、IIGranosのカウンターパートと日本人専門家の双方で、キューバの基礎穀物生産や農業普及をとりまく様々な現況を把握し、相場観を持って協議・検討を行うことが不可欠です。

しかしながら、歴史的移行期にあるキューバの農業生産体制について改めて確認してみると、意外とみなさんの理解も曖昧なことがわかってきました。またキューバでは外部からの情報が限られていたこともあり、たとえば、他国には様々な生産形態や、農業普及の形があることや、紙に書いたマニュアル以外にも様々な教材というものが存在するといった情報が思ったほど知られていないことも判ってきました。

このため、まずは、月数回のペースで、IIGranosのカウンターパート達と様々なテーマで内部勉強会を試行することにしました。同勉強会では、テーマと発題者を決め、既存資料等から情報を収集してプレゼンテーションを準備・発表し、その後皆で協議するという、大学のゼミのような形式で実施しています。この過程を通じ、情報収集・分析方法や、プレゼン手法等について指導していくことで、カウンターパートの能力強化も目指しています。この勉強会で有効と考えられたテーマについては、普及人材育成の研修テーマにも含めていく予定です。

ところで、キューバにインターネットが世に普及し始めたのはごく最近のこと。IIGranosにもまだインターネット設備がありません。そのため、本や印刷物はとても重要な情報源です。日本人専門家が持参した本や資料ひとつひとつ、とても興味深く目を通していく彼らの姿には、如何に我々が多すぎる情報の波に踊らされているかを改めて顧みさせられています。(総括/農業普及システム(企画・管理):大形いずみ)

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プロジェクト執務室における内部勉強会の様子
出典:キューバ国基礎穀物のための農業普及システム強化プロジェクト・チーム

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プロジェクト執務室における内部勉強会の様子
出典:キューバ国基礎穀物のための農業普及システム強化プロジェクト・チーム