Sancti Spiritus県パイロット活動キックオフ会議

2018年7月20日

2018年6月

SEGRANOSは、コメ、フリホール豆とトウモロコシの主要穀物を生産する全国8県と青年の島特別区を対象に、体系的な技術サービスを提供できる普及体制の構築・強化を目指しています。普及体制強化に向けた活動には、全ての対象地域の裨益に繋がるような活動、例えば教材作成や普及人材を育てるトレーナー研修などのほか、農家への訪問指導・技術セミナー開催方法やデモ圃場の設置・活用方法の改善など、地域毎の特性や課題を確認しながら行うのが望ましい活動もあります。このような活動については、まずは特定地域にて活動内容や方法を実証しながらモデルを構築し、他県へ展開することが効果的であると考え、今年よりパイロット県を選定して、活動を行うこととなりました。パイロット県として選ばれたSancti Spiritus県はキューバの中央に位置し、他県からもアクセスしやすく、また先行プロジェクト(DITESA)の対象地域として農業普及活動の経験を有しているため、短期間でのモデルの構築・展開が期待できると考えています。

パイロット活動を開始するにあたり、穀物研究所(IIGranos)のカウンターパート、Sancti Spiritus県を拠点とするIIGranosの地方試験場(ETIG Sur de Jibaro)の関係者、また同県南部のコメ生産を一手に担っている穀物農業公社の関係者の参加のもと、6月12日にキックオフ会議を開催しました。会議では本プロジェクトとパイロット活動の概要を説明するとともに、5つの小地域ごとに分かれてグループワークを行い、各地域の課題点と強みを分析し、課題解決に繋がる活動を検討しました。今後の活動計画については、会議後に各グループで引き続き作成することとなり、7月からはこの活動計画をベースに、IIGranosとETIG、穀物農業公社が協働でパイロット活動のモニタリングおよびファシリテートを行っていきます。10月には進捗確認を行い、この結果を踏まえて構築された実施体制や活動モデルを他県に展開していく予定です。(農業普及システム(普及実施促進):吉野倫典)

【画像】

パイロット活動の概要を説明するETIG Sur de JibaroのPerdo所長。
出典:キューバ国基礎穀物のための農業普及システム強化プロジェクト・チーム

【画像】

グループ・ワーク(各ゾーン特徴分析)の結果を発表する参加者。
出典:キューバ国基礎穀物のための農業普及システム強化プロジェクト・チーム

【画像】

Sancti Spiritus県の普及体制強化を担う参加者の皆さん。
出典:キューバ国基礎穀物のための農業普及システム強化プロジェクト・チーム