普及強化パイロット活動キックオフ会合(Camagüey県)

2020年1月21日

2019年5月

本プロジェクトでは、各県の条件に見合った技術普及の体制を構築のうえ活動を展開しています。2018年6月にSancti Spíritus県にて穀物公社を巻き込んだ普及実施体制を構築・活動を開始したのを皮切りに、これまでにGranma、Matanzas、Cienfuegosの4県で体制を構築し、活動を開始していますが、2019年5月22日、5県目となるCamagüey県において、構築する普及実施体制案などを確認するキックオフ会合を行いました。

同会合には本プロジェクトのカウンターパート(C/P)である穀物研究所(IIGranos)より4名、IIGranosの地域試験場から2名参加し、Camagüey県の関係者である、地方試験場(ETIG)所長や普及員の他、穀物公社や生産組織代表者、SEGRANOSの普及協力農家や農業省出先機関などから24名が参加をしました。この会合を通じ、SEGRANOSのプロジェクト紹介や、進捗報告に加え、同県の特徴や、普及体制案の概況説明が行われたほか、それらに関する質疑応答と協議が行われました。

Camagüey県の特色としては、コメの栽培面積が最も大きいことと、同県の穀物を取り扱うRuta Invasora穀物公社の扱う生産量が国内でも第2位の規模を誇ることが挙げられます。こうした規模の大きさに対応するため、パイロット活動の推進にあたっては、同公社が扱う地域を7つのゾーンに分割し、それぞれにゾーン・コーディネーターが配置されることが決定されました。更に、活動の取りまとめ組織として穀物公社の技術担当者である、潜在的普及員とETIG所属の普及員による活動実施委員会が形成されました。また、今後の活動として、栽培技術の研修など、まずは潜在的普及員等に対する研修の実施が計画されました。

こうして構築された体制のとも、今後、SEGRANOSの活動に協力している普及協力農家と本件パイロット活動の担い手となる潜在的普及員も加えた相互連携によって、近隣農家への技術普及が円滑に進むような、地域における普及体制が確立・強化されていくことを期待しています。
(副総括/普及人材育成:池野 雅文)

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ETIG普及員による普及体制の提案
出典:キューバ国基礎穀物のための農業普及システム強化プロジェクト・チーム

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共に普及を進めていくIIGranos、穀物公社、生産組織代表者等と共に
出典:キューバ国基礎穀物のための農業普及システム強化プロジェクト・チーム