第5回普及協力農家会合の実施

2020年1月21日

2019年11月

2019年11月18日~11月27日にかけて、キューバ全国各地の普及協力農家参加のもと、第5回普及協力農家会合を実施しました。2019年5月の第4回会合までは、全普及協力農家がハバナに集結するか、隣接県を集めた地域ごとに集る形でしたが、普及協力農家が全国で200名を超えてきたこと、また各県個別に会合を開催することによって地域の農業の課題解決に資する普及について詳細に協議する場としたいといった理由から、今回の会合は全国10県で実施するという初の試みです。

全会合を通じた参加者は、普及協力農家167名、穀物公社から117名。これ以外にも、小規模農家連合会(ANAP)、農林業科学技術振興会(ACTAF)、また県政府の農業部や大学関係者などの参加もあり、地方試験場(ETIG)普及員から普及協力農家の展示圃場における活動実績や成果等について発表に加え、各県の普及関連機関の関係者が一堂に会して、穀物生産の課題や、普及強化について意見交換できる機会となりました。また会合では、前回の農家会合で要望の多かった穀物毎の栽培技術のポイントをコンパクトにまとめた13種のポスター教材と、特に生物由来の肥料や殺虫剤等の情報などの情報を盛り込んだ2020年度版カレンダーも配布しました。

会合の実施にあたっては、プロジェクトチームを東部担当と、中西部担当の2チームに分け、各県担当のETIG普及員と調整を行いながら実施しました。これにより、本部のカウンターパートが担当県の普及員との関係を深めるとともに、県担当という意識化が進んだことが伺えます。また、準備段階においては、これまで普及員の月報を十分に読み込み、分析していなかった点が認識されるなど、活動の質の改善に繋がる気づきがあったことも大きな収穫でした。今回会合で得た農家からの要望については、次回の農家会合までに応えられるよう、教材作成や研修の計画を行っていく予定です。
(総括/農業普及システム(普及企画・管理):大形 いずみ)

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参加人数の増加のみならず、発言も活発になってきた女性農家たち(Granma県)

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Sancti Spiritus県の開催場所は、南部であったが、北部の穀物公社、農家の参加もあった