第3回合同調整委員会(JCC)の開催

2020年1月21日

2019年12月

12月5日に、第3回JCCを開催しました。JCCには、農業副大臣や穀物公社グループ(GAG)の副総裁、またJICAキューバ事務所長にも出席いただき、プロジェクト側からの活動の進捗の報告ののち、今後の方針や活動計画について活発な協議が行われました。

特に、農業副大臣からは、国営農業から穀物公社と個人農家による生産体系に替わった利点として、国営農場の生産担当者ひとりが生産を考えるのではなく、農家が力を合わせて考えて、より良い知恵を見出すことが重要であり、その意味でも普及協力農家ネットワークに大いに期待しているとの激励を受けました。また、将来的には他の作物にも適用可能な普及システムであるため、農業省が一体となってサポートしていきたいとの発言もあり、本プロジェクトへの期待の高さが伺えました。

また、JCCにおいては、10月に実施された中間モニタリング調査団からの提言も踏まえて協議・見直したプロジェクトの評価の指標や、活動の追加等を含めたPDMの変更案についても説明・協議し、合意を得ることができました。

プロジェクト開始から3年。試行錯誤を繰り返しながらも、この1年は、全国12県において穀物公社と連携した普及体制が構築でき、200名を超える普及協力農家との連携による普及活動が進んだこと、またキューバでは栽培経験の浅いフリホール豆やトウモロコシの生産地域での普及も開始され、カウンターパートのやる気の増強にも繋がった1年となりました。米国による経済制裁の強化、また自国の経済状況の悪化に伴い、キューバ国内は燃料不足や投入材が調達できない状況が継続しており、食料増産を阻む要因は増大しています。このような状況だからこそ、農業普及の成果が発揮できるものと、気持ちを新たに2020年も前進します!
(総括/農業普及システム(普及企画・管理):大形 いずみ)

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三田村所長による開会の辞により、第3回JCCが開催された。
出典:キューバ国基礎穀物のための農業普及システム強化プロジェクト・チーム

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当日は農業省副大臣の出席もあり、穀物公社や普及協力農家との連携による普及活動への関心の高さが示された。
出典:キューバ国基礎穀物のための農業普及システム強化プロジェクト・チーム