ドミニカ共和国(以下「ド」国と記す)の森林率は、1940年頃の約70%から、1998年には28%まで低下した。その理由は、山間地農民の焼畑耕作、商業伐採(マホガニー、マツ等)、山火事及びハリケーン被害等とされている。「ド」国の南西部の水瓶として非常に重要な役割を担っているサバナ・イェグァ・ダム上流域(16.6万ha)に関しても例外でなく、貧困層の地域住民による傾斜地の無秩序な焼畑農業や山火事被害によりほとんどの森林が消失しており、「ド」国において最も荒廃が激しい地域の一つである。年々、周辺流域の水源涵養機能は低下してきており、さらに大雨やハリケーンにより土壌は流出し、ダムの貯水量の30%以上は…