2014年11月7日
保健人材開発支援プロジェクトフェーズ2(PADRHS2)の大きな活動の一つに、各州での保健人材開発計画の策定を支援することがあります。
単に保健人材を開発するといっても、何をいつどのようにやって行くのかという計画を考えなければなりませんし、そのためにはバコンゴ州が抱える課題を正確に把握し、それを乗り越えて行くための方策を検討しなければなりません。
国レベルでは、PADRHSフェーズ1の支援により2011年に国家保健人材開発計画(PNDRHS:Plan National de Development des Ressources Humaines en Santé)が策定されていましたが、地方分権化を進めて行く中で、各州の実態に即した州レベルの保健人材開発計画の策定が期待されていました。
州保健人材開発計画(PPDRHS:Plan Provincial de Ressources Humaines en Santé)策定には5つのステップがあり、プロジェクトフェーズ2開始時は、バコンゴ州とカタンガ州が第3ステップ「戦略策定」まで達していましたが、他の州は第2ステップ「問題分析」まで進んだ状態となっていました。
まずはプロジェクトの対象州であるバコンゴ州、カタンガ州、西カサイ州の3州でPPDRHSを完成させることとしています。そしてこの度、バコンゴ州PPDRHSの文書化(6月)と承認作業(7月)を完了しました。
バコンゴ州PPDRHSでは、2014年から2016年にかけて以下のよう方向で、保健人材開発に関する活動を行っていくこととしています。
(1)保健人材管理:保健人材管理スタッフの能力強化と環境整備
(2)保健人材情報と人材の配置:保健人材の有効活用とデータベースの作成
(3)継続教育:執務環境の改善、教育スタッフの質の向上
(4)基礎教育:住民のニーズに即した研修カリキュラムの策定
今後、プロジェクトとしては、保健人材情報システムの強化を支援しつつ、引き続きPPDRHSの実施を支援していくこととしていて、更に2016年度以降のPPDRHS(2016-2020)版の作成支援も行って行きます。