看護の日のイベント開催

2015年5月12日

毎年5月12日は「看護の日」です。近代看護を築いたとされるフローレンスナイチンゲールの誕生日5月12日を看護の日と国際看護協会が制定し、世界各地で看護の日のイベントが開催されています。当地キンシャサでも、コ国保健省やコ国看護協会がイベントを開催しました。これに合わせ、我々もイベントの開催を支援しました。

今年のイベントのテーマは、国連ミレニアム開発目標に次ぐ世界の開発課題としてここ数年その必要性が強調されている「ユニバーサルヘルスカバレッジ(仏語Couverture Sanitaire Universelle:CSU)」でした。ユニバーサルヘルスカバレッジとは、「すべての人が、適切な健康増進、予防、治療、機能回復に関するサービスを、支払い可能な費用で受けられる」状態を指す、非常に重要な概念です。

本プロジェクトでは、看護師や助産師を中心とした規則等の制度整備や教育マテリアルの開発を行っていることから、このイベントによってこれまでのプロジェクトの成果を公開しつつ、ユニバーサルヘルスカバレッジと保健人材開発の関連性を広く伝達しました。

具体的な公開内容として、プロジェクトが作成支援している看護教育制度改革「保健人材養成国家統一ビジョン策定(Vision Commune Nationale d vision commune nationale de la formation de base des Infirmières et des Accoucheuses aux niveaux secondaire et supérieur)」という言葉が初めてメディアを通じてコ国全土に広がりました。このビジョンは、コ国における看護教育の10年20年後を想定した将来ビジョンです。

また、助産教育における能力基準や教育基準等の10種類の基準の作成支援をしてきました。これらの文書をこのイベントで紹介し、参加者に配布しました。

次に、ユニバーサルヘルスカバレッジに関する講演が田村専門家とコ国保健大臣により行われました。看護師である田村専門家からは、ユニバーサルヘルスカバレッジと保健人材開発の関連性について解説しました。保健大臣からは、コ国におけるユニバーサルヘルスカバレッジ達成に向けての展望が示されました。

プロジェクトでは、これからも看護師や助産師を中心とした保健人材開発に取り組んでいきます。

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イベントの開会式(JICAコ国事務所長、コ国保健大臣、コ国看護協会代表)

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JICAコ国事務所長による開会挨拶

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田村専門家によるユニバーサルカバレッジと保健人材開発に関するプレゼンテーション

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コ国保健大臣によるユニバーサルカバレッジに関するプレゼンテーション

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350名以上の参加者で熱気あふれるイベント会場

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看護の日の横断幕