保健人材全国統一試験結果の発表式典

2015年8月8日

プロジェクト活動の中にJury National(中級保健人材全国統一卒業試験)の実施を支援するというものがあります。この試験は看護師、助産師、検査技師、調剤師等の保健人材養成校の終了試験であり、保健人材の質を担保するためにも重要なものです。プロジェクトフェーズ1で2011年からJury National の実施支援や試験の実施体制改善に関する支援を行い、フェーズ2では、本試験実施に関連する根拠法と実施基準(マニュアルガイド)作成への技術支援を行っています。

今年は7月に全国一斉試験が行われ5,763名の受験者が試験に臨みました。それに合わせ、何か月も前からカウンターパートたちは試験問題の作成や実施に伴う諸準備を行います。計画があってもなかなか思うように進まない途上国ですが、コンゴ民保健省、コンバ局長率いる基礎教育局(通称D6)のメンバーは、試験日までのロードマップを作り計画的に進めていこうとやる気十分です。試験問題などを作成する技術部隊、完成した問題を印刷し各地に発送を行うロジ部隊。限られた予算しかない中で、どうすれば有効に活動費を使えるか、無駄をなくすことができるかにチャレンジしています。

写真は、試験を突破した生徒たちの合格発表式典です。キンシャサ州内の学校の生徒が集まり、合格証書の授与式が行われました。各学校の生徒たち、色鮮やかなおそろいのアフリカ布で作った衣装を身に付けての参加です。学校毎に布を決め、服のデザインは生徒により異なりバラエティ豊か、まるでファッションショーさながらです。

式典では、全国1位の成績に輝いた生徒、各課程の成績優秀者の発表があり免状と賞品の授与が行われました。気になる最優秀賞者への賞品は、パソコン、パラボラアンテナ、辞書です。これは生徒のモチベーションを上げるためだとか。式の最後には、スノースプレーがまかれたり、音楽が流れたりお祭りと化していました。これまでがんばってきた生徒たち、就職先を見つけなければならないという苦労はまだありますが、合格を一区切りにまた新たなスタートを切り、将来のコンゴ民の医療現場を支える若い力になってくれることを期待します。

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コンバ局長

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色鮮やかな布をまとう生徒たち

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卒業試験を受ける白衣をまとった生徒たち

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保健省事務次官から免状の授与