保健人材全国統一試験 2015−2016編

2016年9月29日

今年も看護師、助産師、検査技師、調剤師等の保健人材養成校の終了試験(通称Jury National)が実施されました。これは保健人材の質を担保するためにも重要な試験となっています。今年は、全国で4,801名の保健人材の卵たちが受験し、1580名が合格しました(第1セッションの結果より)。試験実施の舞台裏では、コンゴ民保健省基礎教育局(D6)が中心となり不正対策、公正性を確保し確実に試験が実施されるよう、職員がスーパーバイザーとなり全国の試験会場に出張します。今年は、東部地方の一部で不正行為があり、試験自体が無効になるという波乱がありました。現場で臨機応変な解決のためにもスーパーバイザーの存在は必須とのことです。

プロジェクトでは、この試験の実施支援を行っています。今回は、業務調整員から見たJury National舞台裏を少々紹介します。同活動には上限予算があらかじめ決まっていて毎年10%ずつ予算減となっていて毎年どこをどう削減するか、D6職員と頭を悩ませています。そんな中、局長よりJury Nationalとは別に年度当初に計画していなかった活動を行いたいから支援してほしいという相談がありました。Jury National予算の余った分をその活動にまわしたいとのこと。私は、その言葉に感動しました。これまで過去2回、毎回予算ギリギリでやっていたのに、そんなことは可能なのだろうか?と半信半疑でした。しかし、先方も本気モードのようで、出てきた予算案では、何と3,000$が節約できる試算になっているではありませんか。実際、活動が終了してみると少々目減りしましたが、次の活動への予算を確保することに成功です。やればできるカウンターパートたち、見なおしました!

Jury Nationalの実施は、保健人材の養成者(D6)として「質のよい人材を輩出する」というプライドが活動へのモチベーションになっています。と、彼らの心意気、活動を進めていく能力、計画力があるのだということを気づかせてくれた、そんな出来事があった今年のJury Nationalでした。来年度終了するこのプロジェクトにとって、次の支援は最後の支援となるJury Nationalいったいどんなことが待っているのか楽しみです。

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出張日程と予算について検討中。この日は、PJの業務を邪魔しちゃいけないと気を使ってくれ、わざわざ昼休みに打ち合わせに来てくれたカウンターパート

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今年の試験風景。試験監督官ひとクラスに5人もいます!