プロジェクト終了に向けて、最終評価が行われました。

2017年7月17日

当プロジェクトは2014年1月に開始され、2017年6月の時点で3年半が経過しました。残り約6カ月となった当プロジェクトですが、2018年1月の終了に向けて、最終評価が行われましたので報告します。

2017年6月10日から23日まで調査団が日本から来訪し、コンゴ民保健省と合同でプロジェクトの終了時評価が実施されました。その結果、次のように評価されました。「プロジェクト実施中に治安の悪化による日本人専門家の退避、地方保健再編成といった外部条件が生じたにもかかわらず、計画された活動はほぼ計画通り実施され、成果を発現している。評価5項目(注1)に関しても妥当性と効率性は高い、有効性とインパクトはやや高いと判断される。他方、持続性については政策面、技術面では高いことが確認されたが、特に対象州における組織面、財務面に関しては、改善が見られるもののカウンターパート機関による一層の努力が必要となることから中程度と判断する。全体としてはプロジェクト期間中にプロジェクト目標がおおむね達成することが見込まれる。一方、今後の他州への普及のため、プロジェクトの延長による「州保健人材開発計画策定ガイド」、「保健人材データベース作成ガイド」および「州保健人材年鑑作成ガイド」の作成支援がコンゴ民側から要請された。さらに、既に採択されている次期プロジェクトの計画に際しては、本終了時評価における達成状況、提言、教訓を踏まえる必要がある。」と結論付けられました。

これを受けて、次の3つの提言が出されました。1つ目は、キャリア管理規定、継続教育政策、保健人材養成のための保健省高等教育省の共通政策を早期に承認する事、2つ目はプロジェクトのアウトカムをインパクトレベルに引き上げること、そして上位目標達成に貢献することを目標とし、州保健人材開発計画策定ガイド、州保健人材データベース設置ガイド、州保健人材年鑑作成ガイドを作成する目的で、プロジェクト期間を2か月程度延長する事、3つ目は持続性を確保するために保健省や他の開発パートナーによる予算確保の必要性が指摘されました。

これらの協議事項は、2017年6月23日に開催された第6回臨時合同調整員会において、協議議事録として署名されました。

(注1)評価5項目

妥当性
(Relevance)
開発インターベンションの目標が、受益者の要望、対象国のニーズ、地球規模の優先課題およびパートナーやドナーの政策と合致している程度。
有効性
(Effectiveness)
開発インターベンションの目標が実際に達成された、あるいはこれから達成されると見込まれる度合いのことであり、目標の相対的な重要度も勘案しながら判断する。
効率性
(Efficiency)
資源および(又は)インプット(投入)(資金、専門技術(知識)、時間など)がいかに経済的に結果を生み出したかを示す尺度。
インパクト
(Impact)
開発インターベンションによる貢献が期待されている、より高次の目標。
持続性
(Sustainability)
開発インターベンションの終了時における、開発インターベンションによる便益の持続性。中期的便益が継続する見込み。

評価のレーティングは、「高い」「やや高い」「中程度」「やや低い」「低い」の5段階です。

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調査団員による中級保健人材養成校教員へのインタビュー

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調査団員による継続教育局長へのインタビュー

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調査団員によるカサイセントラル州関係者へのインタビュー

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協議議事録署名に向けた最終調整会議

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保健省次官と調査団長による協議議事録への署名式

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保健省次官と調査団長による協議議事録への署名式