2011年12月21日
11月21日から12月21日の約1ヵ月間、岐阜大学で電気・電子工学分野を対象とした本邦短期研修を実施し、電気・電子工学科のRuben教官とFrederico教官が研修に参加しました。今回の短期研修の目的は、東ティモールで研究活動を推進する上で必要となる基礎的な知識を習得することです。Ruben教官の研究テーマは太陽光発電に関するものです。電力供給のインフラが整備途上の東ティモールでは、特に地方に行くと、ソーラーパネルを利用して電力を賄っているところが多数あります。植物の幹や葉を使って建てられた伝統建築の家屋にソーラーパネルが設置されている例もあり、昔ながらの生活に現代の技術を取り入れた姿を見ることができます。ただし、効率良く発電させるための仕組みなど、改善するべき点が多くあるのが現状です。Frederico教官の研究テーマは雷観測に関するテーマです。東ティモールでは雨期になると日常的に雷雲が発生し、各地に落雷があります。落雷による死者も出ているとのことで、Frederico教官は落雷による被害を最小限にすることを課題として研究を進めています。
岐阜大学では、ゼミや学会への参加、太陽光発電や雷観測の現場視察、観測結果の分析方法やシミュレーション方法の習得などの活動を通して多くのことを学びました。また来年2月に派遣予定の短期専門家の先生方と指導内容のディスカッションも行いました。二人とも「非常に良い研修で勉強になりました」と満足しておりました。初来日だったRuben教官は、日本人のホスピタリティにも感銘を受けた様子で、「日本人の温かいホスピタリティに触れたことが何よりのお土産です」と語っていました。
この場を借りて受け入れにご協力いただいた岐阜大学工学部の皆様にお礼を申し上げます。ありがとうございました。
以上