土木工学科によるべモス−ディリ給水施設視察

2012年3月1日

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高野所長から施設の説明を受けている様子

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地滑り対策が施された箇所を視察する工学部教官

東ティモールでは各地で様々なインフラ整備が進められており、その内の一つが上水道の整備です。「国家戦略開発計画2011-2030」では、衛生的な水へのアクセス改善が最重要課題のひとつとして取り上げられています。こうした背景の下、ディリでは、日本政府による無償資金協力事業「べモス−ディリ給水施設緊急改修計画」が実施されています。まもなく工事が竣工することもあり、3月1日に土木工学科の教官が現場視察を行いました。

ディリ市内に浄化した水を提供するべモス−ディリ給水施設は、度重なるコモロ川の氾濫による損傷やコンクリート・鉄筋の劣化の進行などにより、早急に改修する必要がありました。この計画では、取水設備から浄水場までの導水管設備の修復、および浄水施設の修復などが行われ、今回の視察では、浄水施設、水質検査室、取水設備、地滑り対策などの現場を見学しました。いずれも土木工学の分野と深い関わりのあるもので、教官からは多くの質問が出ました。また、今回の視察に参加した教官のほとんどがこうした施設を見学するのが初めてで、一つひとつの設備や機材を興味津々といった様子で写真に収めていました。また、使用されている建材の品質の高さや、施工の仕上げの美しさにも感銘を受けた様子でした。工学部の教官の多くは実務との関わりが薄く、教育内容が現場でどのように利用されているかの知識が不足しており、こうした現場視察は工学部教官にとって大変良い刺激となるため、今後も様々な現場視察を実施していきたいと考えています。

最後にこの場をお借りして、今回の視察受け入れを快諾し、当日はきめ細やかな説明をしてくださった大日本土木株式会社ベモス取水作業所の高野所長に心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

以上