【第6号】ブルト便り

2017年4月25日

今回ブルトで訪問インタビューした農家の多くは、現在ブルト灌漑施設からの恩恵を受けていると回答してくれました。

ハトゥ・ララン村のある農家は、「ブルト灌漑のお陰で、1期作目は1ヘクタール耕作したが、2期作目も同様に耕作したい。」と回答しました。また同農家は、灌漑水路近くで自家消費用の野菜栽培を始めるとともに、栽培するコメを買ってくれるマーケットがあればぜひ販売したいとのことでした。

ベマッセのタシ村の別の農家は、「ブルト灌漑施設を建設してくれた日本の人々に感謝したい。」と回答しました。同農家によると、ブルト灌漑によって乾季の間も水を利用できるようになったので、農業水産省から学んだ条植えを実践しながら2期作を行う予定であるとのことでした。またブルト灌漑施設が水不足を解消してくれたので他の農家との水利用に係る争いごともなくなったとのことでした。

ラレイア川下流の農家もまたブルト灌漑から恩恵を受けており、「ブルト灌漑施設ができる以前は、川から自ら水を汲んでくる必要があったが、その必要もなくなった。」とコメントしてくれました。

その一方でブルトにおいて大きな課題が存在することも判明しました。現地の情報によると、今季の1期作目において、コメ栽培が可能な土地全体の半分以上が土地所有者不在のため耕作されなかったとのことです。そしてブルトの多くの土地所有者が彼らの土地を借地人に貸出ししており、収穫物は両者で平等に分担されているとのことでした。


その現実に直面して、現地の普及員は現在、土地所有者にブルト灌漑施設を活用して2期作目のコメ栽培を呼びかけています。プロジェクトは、今後彼らと協力して現地農家のコメ生産や収入の向上を目指し、現地の人々がブルトにおいて末永く生計を立てていけるよう支援していく予定です。

今回訪問したブルトの農家と現地の様子。

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