【第25号】マリアナの農家が1期作目のコメの栽培を開始しました。

2018年1月30日

昨年に引き続き、プロジェクトはマリアナIにおいて42名の農家を対象に比較栽培を開始しました。この比較栽培を通じて、対象農家に適正な栽培技術としての水管理及び除草等の圃場管理方法について技術指導を行っていく予定です。

新たに比較栽培に参加する農家は、彼ら自身で実際にラインマーカーを使用して、その効果に大きな関心を持った様子でした。彼らによると、条植を行うのにラインマーカーは紐を使用するよりも時間をより節約できるそうです。

比較栽培に今回新たに参加する農家の1人であるホルサ村のエルメリンダ・バロス氏(64歳)は、圃場で初めてラインマーカーを使ってその性能に興奮した様子でした。エルメリンダ氏は、ラインマーカーの効果を調べるために、実際に2つの圃場でラインマーカーによる条植と同器具を用いない乱雑植にかかる時間を比較しました。その結果、条植の圃場の方が乱雑植の圃場よりも作業時間が短くすむことが分かりました。

また別の近隣農家のマニュエル・ペレイラ氏(40歳)は、ラインマーカーの優れた性能を見て比較栽培への参加を自ら申し出ました。マニュエル氏は、ラインマーカーの使用により圃場準備のための使用人を雇用する必要がなく、田植えを短期時間で済ませられることを認識しました。

小田島成良プロジェクト専門家(稲作技術)は、「今作期、これまでに42対象農家のうち10農家が比較栽培を開始しました。今後プロジェクトは彼らに対し、継続して水管理や除草に係る技術支援を行っていく予定です。同時に、昨年比較栽培を実施した農家に対しても、彼らが継続して適切な圃場管理を行い、その経験を近隣農家と共有できるよう支援していきたいです。」と今後の抱負を語りました。

【画像】

ラインマーカーの使い方を農家に指導するモニタリングスタッフ。

【画像】

モニタリングスタッフによる指導後、実際にラインマーカーを使用するホルサ村の農家。

【画像】

条植えを行う農家。

【画像】

条植えを行う農家と同作業を観察する近隣農家。

【画像】

マリアナIの圃場準備の様子(1)。

【画像】

マリアナIの圃場準備の様子(2)。