卒業研究プロジェクトの開始に向けたセミナーの開催

2021年2月10日

九州大学の浅野種正特任教授による「“Graduation Research” in Japanese Universities -The Experience of Japanese Universities in Carrying Out Graduation Projects-」と題するオンラインセミナーが2月8日に開催されました。E-JUST(エジプト日本科学技術大学)の工学部第1期生が4年生となり、2021年春学期からは卒業研究プロジェクトに取り組むことになっていますが、今回のセミナーはそれに向けて本邦大学の経験を共有し、同プロジェクトの円滑、適切な実施に資することを目的として行われ、工学部の全専攻・学科の教員を中心に30数名が参加しました。

九州大学は13の本邦協力大学の1つで、電子通信工学、電力工学、化学・石油化学工学の3つの専攻・学科を中心にE-JUSTの教育、研究活動を積極的にご支援いただいています。浅野先生にはご専門の電子通信工学分野におけるご指導だけでなく、3つの分野全体の調整にも携わっていただいています。コロナ禍の影響で現地でのご指導が難しい中、本セミナーを始め、遠隔からのオンラインでの活動にご尽力されています。

本セミナーでは、本邦大学における卒業研究の理念と進め方について、九州大学の事例を基に具体的な説明が行われ、参加した教員からは、テーマの設定、評価の基準やプロセス、企業との共同研究、予算等に関する多くの質問がなされました。また、教員、大学院生、そして学部4年生を構成メンバーとする研究室における輪講や研究報告会、先輩から後輩への助言や指導、教員の指導内容の共有等、本邦大学の工学教育における研究室の役割とその重要性が紹介されました。E-JUSTにおける卒業プロジェクトの実施と研究室の在り方について考える貴重な機会となり、エジプトの風土にも根ざした日本式(型)工学教育の導入・普及の促進につながることが期待されます。

【画像】セミナーと浅野先生

【画像】九州大学の研究室の紹介