E-JUST職員向け研修「JICAプロジェクトの紹介」と「ABEイニシアティブ帰国職員報告」

2022年7月7日

E-JUSTがエジプト国内トップレベルの研究大学として確立されるには、教員による質の高い教育・研究の実践のみならず、適切な大学運営管理が重要であるとの観点から、JICA E-JUSTプロジェクトでは、事務組織及び職員の能力向上に取り組んでいます。そんな中、職員向け研修の一貫として、「JICAプロジェクトの紹介」と、「ABEイニシアティブ」プログラムの経験者の成果発表会が開催されました。

(注)ABEイニシアティブとは、JICAが実施するアフリカの若者を対象とした産業人材育成プログラムであり、本邦大学への修士課程留学と本邦企業でのインターンシップを行うもので、E-JUSTの職員も応募できます。

日々の業務で多忙な職員に配慮し、当該研修会は2022年4月11日と6月2日と、曜日と時間帯を変えて2度実施し、事務職である職員の約半数近くになる70名程度が参加しました。冒頭では学長就任予定(当時)のアドリ-教授が、教員と共に職員はE-JUSTの重要な人的資源であり、その能力向上がいかにE-JUSTの発展の鍵となるかを力説し、職員を激励されました。

最近採用された新入職員の中には、JICA技術協力プロジェクトがE-JUST設立前の準備段階から始まっていた歴史を知らない人たちもいます。前半のセッションでは、JICA E-JUSTプロジェクトの小澤専門家が、JICAの概要、JICAプロジェクトの目標と取り組み、それがE-JUSTのトップ大学としての基盤整備にどのように役立ち得るか、そこに事務組織が果たせる役割は何か、などについて言及しました。後半のセッションでは、ABEイニシアティブ奨学生で、早稲田大学で修士号を修めた学生課のハナン職員が、自身の修士課程における研究成果と、日本とエジプトの文化の違いについて発表しました。彼女の研究テーマはE-JUSTを事例とした「発展途上国における国際共同創設大学の成果と課題」であり、今後のE-JUSTの方向性を考える上でも有益な研究発表となりました。彼女の異文化経験の中でも、特に教員がファシリテータとなり、学生同士で学び合うゼミは新鮮であり、修了後も繋がりを維持し切磋琢磨し合えるゼミ仲間を得られたことは一生の宝と評価していました。

なお、フェーズ3開始以降に新採用された全教員に向けての「JICAプロジェクトの紹介」は2021年12月にオンライン実施され、以降採用された教員も録画を視聴できるようになっています。

教員と職員はE-JUST発展に重要な両輪であり、双方の能力向上が期待されます。

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開会の挨拶と共に職員を激励するアドリ-教授(7月1日より新学長)

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小澤専門家による発表

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ハナン職員による発表

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参加職員からの質問