エジプト国(以下、「エ」国)では急激な人口増加(年率2%)による水消費の増大と、農業生産拡大と雇用拡大を目指した農地拡大により、水資源の需給が逼迫している。しかし、「エ」国水資源の大部分(97%)を賄うナイル河の利用可能水量は、スーダンとの2国間の国際水利協定により年間555億トンと規定され、新たな水資源の開発にも制約がある。
「エ」国政府は2017年を目標年とする国家水資源計画を策定するとともに、水資源消費の8割以上を占める農業セクターにおいても、灌漑改善事業、農業排水の再利用、灌漑施設の改修等による水資源利用の効率化を推進し、新たな需要に対して必要な水資源を創出することを計画…