パイロット市の社会開発普及員と集落開発計画作成プロセスを振り返る

2019年4月26日

本プロジェクトでは、パイロット6市の社会開発課の職員(社会開発普及員)総勢27名とこれまで実施してきた集落開発計画の振り返りを実施しました。それぞれのプロセスごとに((1)事前準備、(2)集落会議、(3)社会開発普及員研修会、(4)ワークショップ1:集落の過去の振返り、(5)ワークショップ2:現在の集落状況分析、(6)ワークショップ3:活動計画作成)6つのグループに分かれ、「1.何を行ったのか」「2.何を得たのか」「3.何が大変だったのか」「4.改善提案」とこの4つの項目についてグループ毎に話し合い、発表を通じて経験の共有を行いました。

各グループの発表内容は以下の通りです。

「1.何を行ったのか」
・集落に入る前に、社会開発普及員会議を行った
・集落リーダーへのプロジェクト説明を行った
・集落リーダーと共に、集落会議を開催した
・生活改善についての研修会を実施した
・Pauta(集落開発計画作成手引書)を学習した
・集落リーダーによるワークショップへの参加者募集を支援した
・集落リーダーのために、研修マテリアルを作成した
・各ワークショップの最後に集落リーダーと振り返りを実施した
・ワークショップの結果を踏まえ、集落リーダーによる集落開発計画作成を支援した

「2.何を得たのか」
・集落開発計画を作成する集落リーダーを特定できた
・計画作成プロセスを学べた
・若者からお年寄りまでの参加により、より詳細な集落の振り返りができた
・集落リーダーが、研修参加者のために、分かりやすい研修教材を作成する能力を身に付けた
・集落住民が、自分たちの地域資源を特定できた
・集落住民が、自分達の現状を理解することができた
・集落リーダーの責任感が向上した

「3.何が大変だったのか」
・集落までの移動が大変だった
・各ワークショップの所要時間が長かった
・読み書きできない人が多かった
・集落住民の参加が少なかった
・ワークショップに参加した集落住民の数は多かったが、なかなか住民からの意見が出ず、活発な議論を促すことが難しかった

「4.改善提案」
・事前準備の段階で、集落リーダーの役割を明確にする必要がある
・集落リーダーが集落開発計画作成プロセスにたくさんの住民を巻き込めなかったので、余裕を持って住民にワークショップの実施日時を連絡をするよう働きかける
・集落情報の収集方法を改善する
・高齢者へのモチベーション維持のためのやり方を工夫する
・住民が意識や行動を変化するように促す必要がある

プロジェクトでは、このような経験から得た教訓を反映させた新たなPauta(集落開発計画作成手引書)の開発に取り組み、集落開発計画作成プロセス(分析、計画立案、実施、モニタリング/評価)の実施を通して、市の地域社会開発マネジメントのモデルが確立できるよう活動していきます。

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事前準備について発表するセソリ市の職員

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集落会議について発表するメルセデスウマーニャ市の職員

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社会開発普及員への研修会について発表するチランガ市の職員

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ワークショップ1:集落の過去の振返りについて発表するトローラ市の職員

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ワークショップ2:現在の集落状況分析について発表するホアテカ市の職員

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ワークショップ3:活動計画作成について発表するグアタヒアグア市の職員