集落開発計画におけるモニタリング・評価についての研修会の実施

2019年6月14日

2019年6月13、14日

本プロジェクトでは、これまで集落開発計画作成プロセスの研修会を4回実施し、パイロット6市の社会開発課の職員(社会開発普及員)の能力強化に努めてきました。そして、4月には、パイロット6市の社会開発課職員合同で、これまでのプロセスの振り返りを行いました。現在は、それぞれの集落で計画された活動が着実に実施され、地域の社会開発事業が実施されています。そこで今回は、集落開発計画のモニタリング・評価手法を学ぶ研修会を、パイロット市の社会開発普及員、カウンターパート(FISDL職員)、JICA専門家の総勢26名で開催しました。1日目は、まず、4月26日に実施された振り返りが不足していたという反省から、各市6つのグループに分かれ、集落開発計画のそれぞれのプロセスごとに「集落開発計画を作成する上で、難しかった点はどんなことであったか」を振り返ることから始め、次に「どのような改善提案があるのか」というテーマでグループ毎に意見を出し合い、最後に、それぞれ話し合ったことを発表しました。ここでは集落開発作成における経験の共有、そして全員で意見交換をすることで、自分たちが学んだこと、達成できたこと、また困難だったこと、不足していたことなどを振り返り、実際の体験から得た教訓を整理することができました。また、集落情報を収集するプロセスの改善として集落資源マップの作成を付け加えることを説明しました。そして、演習として市毎に、これから集落開発計画作成に取り組む新たな集落の資源マップを作成し、それぞれの集落の地域資源を視覚的に把握する手法を身に付けました。2日目は、プロジェクトで開発したモニタリング・評価のためのフォーマットを配布し、記入方法を説明しました。社会開発普及員は、演習として、フォーマットにこれまでの集落開発計画の実施状況を記載し、活動の成果を9段階評価により位置づける手法を学びました。これにより、社会開発課職員は、モニタリング手法及び活動評価の視覚化、また、なぜ活動がうまくいったのか、反対になぜうまくいかなかったのか、そして、この活動を通じてどのような住民意識の変化があったのかなどを考える社会開発事業マネージメントのモニタリング・評価プロセスを習得することができました。今後は、このフォーマットを使用して集落開発計画の実施状況のモニタリングと活動の評価を検証することになります。そして、今後、プロジェクトは、今回の研修会から得られた意見や改善案を反映させたモニタリング・評価手法を現在改訂中であるPauta(集落開発計画作成のための手引書)に書き加えていきます。

7月にはファシリテーション研修会を実施する予定です。

【画像】

集落開発計画作成プロセスを振り返る各市の社会開発普及員

【画像】

集落開発計画作成プロセスにおける改善提案を考える社会開発普及員

【画像】

改善提案を発表する社会開発普及員

【画像】

集落マップについて解説する桑垣チーフアドバイザー

【画像】

集落マップを作成する社会開発普及員

【画像】

集落開発計画のモニタリング・評価手法について説明するFISDLカルロス職員

【画像】研修会参加者全員での集合写真