パイロット市での活動を再開

2020年9月15日

エルサルバドル政府は、コロナウイルスの影響により2020年3月14日に非常事態宣言を発令し、自宅待機や経済活動の停止などの隔離措置を取ってきました。1日当たりの感染者数は8月9日の449人をピークに減少し始め、9月に入り以降90人前後で推移しております。エルサルバドル政府が経済活動の再開を進めるなか、プロジェクトのカウンターパート機関である地方開発社会投資基金(FISDL)は、パイロット市における活動を再開しました。
プロジェクト活動の再開にあたり、カウンターパートは、感染症対策を万全に行ったうえで、6つの第1グループパイロット市であるモラサン県のチランガ市、グアタヒアグア市、ホアテカ市、トロラ市、ウスルタン県のメルセデス・ウマニャ市、サン・ミゲル県のセソリ市で、それぞれ午前中に市長(もしくは市役所代表)と生活改良普及員、午後に集落リーダーらと集い、以下の3点について状況確認及び意見交換を行います。
1)コロナ禍における市や集落の社会状況を確認する。
2)プロジェクト活動を徐々に再開するために、活動工程を確認する。
3)プロジェクト活動の進捗状況を整理する。

エルサルバドル政府による完全自宅待機命令によって、カウンターパートと日本人専門家は市役所や集落を訪問して指導をすることはできませんでした。しかし、市役所および集落リーダーは、エルサルバドル政府の感染症対策ガイドラインを遵守したうえで、コロナ禍で打撃を受けた貧困層への生活必需品の支給、集落における新型コロナウイルス感染症の予防啓発活動等を行っており、プロジェクトの本格的な再開を待ち望んでおります。
新型コロナウイルス感染症の拡大が収束したわけではなく、先の見通しを立てることも難しい状況ですが、苦しい時にこそ寄り添う姿勢を見せることが大事ですので、プロジェクトは、オンライン技術を活用するなどして、少しずつ市役所職員および集落リーダーへの指導及び助言を再開していきます。

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集落住民へ感染症対策を普及するために、集落のリーダーたちが支援し、保健所主催の講習会を実施しました(メルセデス・ウマニャ市ラス・フローレス集落にて)。

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ホアテカ市にコロナ感染者が出た際に、ホアテカ市役所と集落リーダーが協力して、市入口の街道において検温を実施しました。

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デンゲ熱対策のため、グアタヒアグ市ディアマンテ集落において集落清掃を実施しました。

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モラサン県グアタヒアグ市で、最初の状況確認と意見交換が行われました。グアタヒアグア市の市長(右端)、助役(右から2人目)、FISDL職員(右から3人面と4人目)、市役所の生活改良普及員3名(左から3人)。