2か月間にわたるローカルコンサルタント活動が終了

2021年1月30日

プロジェクトは、日本人専門家がエルサルバドル現地へ赴任できていない状況で、現地JICA事務所の協力を得て、ローカルコンサルタント2名を雇用しました。その主な目的は、1)コロナ禍におけるパイロット市および集落の現状を調査する、2)これまで取り組んできた集落開発計画(PACO)策定プロセスを促進させる、3)コロナウイルス感染対策を徹底させ活動における感染防止に取り組む、などでした。

2名のローカルコンサルタントは、それぞれパイロット市3市を分担し、集落開発計画策定に取り組んできた市役所の社会開発プロモーターや、集落グループらと面談し、意見交換を重ねました。この取り組みは、コロナウイルス感染の影響を受け、参加者は決して多くありませんでした、また、2021年2月28日の統一地方選挙や治安悪化などの影響も受け、彼らの活動は容易ではありませんでした。それでも、活動を待ちわびている人々や、コロナ過でもできる活動に取り組んでいる積極的な人々がいたことが報告されています。

一方、2020年4月に日本人専門家が離任した後も、PACOモデルの普及活動は実践され、16集落から22集落へ拡大していることが確認できました。しかし、コロナウイルスの影響を受け、以前は活発な活動をしていた5か所の集落では、活動が休止されました。以下にローカルコンサルタントがまとめた22集落のコロナ禍におけるいくつかの活動を紹介します。

メルセデス・ウマーニャ市

集落 コロナ過の状況
ラス・フローレス デング熱対策の殺虫剤散布を行ったほか、集落内で食材の提供を求め、必要な家庭へ配布しました。
サン・シモン コロナ対策として、集落の入口で人々の入出管理を行いました。
サン・ベニート コロナウイルスの影響を受け、活動を休止していました。
ラ・イラ 集落開発計画の作成が進められました。

セソリ市

集落 コロナ過の状況
マナグアラ 集落墓地の清掃や集落入出管理が行われました。
ラ・レオノール サッカー場の清掃が行われました。

グアタヒアグア市

集落 コロナ過の状況
マイゲラ コロナウイルスの影響を受け、活動を休止していました。
ディアマンテス 清掃キャンペーンを実施しました。
サン・バルトロ コロナウイルスの影響を受け、活動を休止していました。
アベリネス 清掃キャンペーンを実施しました。
ラ・トレラ 集落開発計画を市議会で検証する予定でしたが、延期されています。

チランガ市

集落 コロナ過の状況
ロス・ペレス 清掃キャンペーンや石鹸の製作など多くの活動に取り組んでいます。
ロス・サンチェス 家庭菜園活動など、できる活動に取り組みました。
ロス・ピネダス 市議会で集落開発計画の検証以外、全ての工程を達成し、清掃などの活動に取り組んでいます。
ロス・バスケス 集落の歴史を振り返る活動に取り組みました。

ホアテカ市

集落 コロナ過の状況
マサラ 清掃キャンペーンを実施したほか、市役所の支援でペット飼育の指導を受けました。
エル・カプリン コロナウイルスの影響を受け、活動を休止していました。
エスタンスエラ 集落活動計画策定プロセスを再開しました。
ティサテ 集落内で集落活動計画策定プロセスを紹介しました。

トロラ市

集落 コロナ過の状況
オッホ・デ・アグア 毎月清掃活動を行いました。また、食材を提供しなうことや、感染対策について話し合いました。
エル・プログレソ コロナウイルスの影響を受け、活動を休止していました。
ラ・セイバ 集落開発計画策定の準備を進めています。清掃キャンペーンも実施しました。

ローカルコンサルタントの2か月間の活動で、市の社会開発プロモーターや集落住民の活動へのモチベーション低下が散見されましたが、活動の再開が確認できた集落ありました。彼らに継続して寄り添う取り組みが求められています。

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集落開発計画の策定が進められました。(メルセデス・ウマーニャ市ラ・イラ集落)

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ソーシャルディスタンスを取って、集会を開催しました。(ホアテカ市エスタンスエラ集落)