世界初の“カイゼン博士”課程がスタート!

2018年10月15日

エチオピアでは、“カイゼン”という言葉が一般的になっており、毎年9月はカイゼン月間としてカイゼン賞の授与などのイベントが行われています。そんなエチオピアで、国立メケレ大学はエチオピア・カイゼン機構(Ethiopian Kaizen Institute:EKI)の協力を得て、世界初となる“カイゼン博士”課程を2018年10月に工学研究科の中で開設しました。メケレ大学は、既に2014年よりカイゼン修士課程を設置しています。

カイゼン博士課程は、1課程3年間のプログラムで実施され、JICAの支援により「品質・生産性向上、競争力強化のためのカイゼン実施促進能力向上プロジェクト」のメンバーであり品質管理の権威である東京工業大学名誉教授の長田教授がメケレ大学の客員教授として研究指導にあたります。博士課程の大学院生として、プロジェクトのカウンターパートであるEKIのコンサルタントから4名選出されています。

2018年10月15日(月)、院生4名とメケレ大学Fasil准教授および長田客員教授のほか、JICAエチオピア事務所の山田所長、EKIのMekonnen所長、プロジェクトの杉本総括らの参加の下、カイゼン博士課程の開講セレモニーが行われました。山田所長からは、3年後には世界で初となるカイゼン博士が産まれ、EKIがアフリカにおける中核機関としてエチオピアだけでなく周辺国のカイゼンを牽引する組織になるよう期待が述べられました。また、長田客員教授からは、「博士課程は修士課程とは全く異なり、勉強ではなく研究することが求められ、その研究成果によって社会や産業界に貢献することが重要である」とのメッセージが述べられました。

【画像】

山田所長による挨拶

【画像】

開講セレモニーの様子

“カイゼン博士”誕生に向けた3年間がいよいよスタート!
院生からは、「カイゼン博士課程に参加する機会を得て、とてもうれしい。博士課程を通じて、学術面と実践面の両方の経験を兼ね備えたカイゼン・コンサルタントとなり、エチオピアの産業界に貢献していきたい。」「産業界や社会に貢献するために、スキルのある研究者となりたい。」
といった熱い抱負が寄せられています。

【画像】

長田客員教授による講義

【画像】

記念撮影

“カイゼン博士”がここエチオピアで産まれる日も、そう遠くありません。