プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)水技術機構(EWTI)研修運営管理能力強化プロジェクト
(英)The Project for Strengthening Capacity for Training Operation and Management for Ethiopian Water Technology Institute

対象国名

エチオピア連邦民主共和国

署名日(実施合意)

2017年3月8日

プロジェクトサイト

アディスアベバ市

協力期間

2017年6月30日から2021年8月31日

相手国機関名

水技術機構(EWTI)、水・灌漑・エネルギー省(MoWIE)

背景

エチオピアの安全な水へのアクセス率は58%(WHO/UNICEF、2015)であり、サブサハラアフリカ諸国平均の68%と比較して低い状況にある。これに対し、エチオピア政府は、2010年に国家5カ年計画である成長と構造改革計画(Growth and Transformation Plan。以下「GTP」という。)及びGTP IIを策定し、2020年までに国内全体で安全な水へのアクセス率を83%(都市部:75%、村落部:85%)まで改善する目標を立て、水資源開発及び給水事業を実施している。
安全な水へのアクセス率の目標達成のためには、地下水開発を中心とした新規給水施設の建設等のハード面の整備に加え、施設建設や維持管理に従事する技術者の育成に係るニーズが大きく、水セクター最上位計画である「国家給水衛生向上計画(Universal Access Plan。以下「UAP」という。)では、全体で約20,000人の技術者の育成が必要とされている。エチオピア政府は水技術者育成の中心機関である水技術機構(Ethiopian Water Technology Institute。以下、「EWTI)という。)を通じて水技術者の能力強化を図る方針としている。
現状のEWTIは、現場ニーズを踏まえた実務的な研修を企画・立案・実施するための研修マネジメント体制やEWTI内部で持続的に研修講師を育成するための研修実施体制が未整備であるため、国内の上下水道公社や民間企業のニーズを踏まえた研修を提供できていない。従って、エチオピア国内の水技術者の育成を図るためには、EWTIの研修運営管理能力を強化することが喫緊の課題となっている。

エチオピア政府が2016年に策定したGTPIIでは、重点分野としてインフラサービスの質の向上及び技術面の人材の能力向上が挙げられており、その中でも水分野は重点分野の一つと位置づけられている。また、GTPIIには合計で13の中心戦略があり、その中でも第一に水供給サービス水準の向上、第二に水供給アクセスの区域拡大が挙げられている。
人材育成に関しては、GTPに対応する形で2011年に策定されたUAPIIにおいて、EWTIを中心に水理地質技術者、掘削工、電気機械技術者等の水技術者の育成を行う旨、明記されている。本プロジェクトは、EWTIの能力強化を通じて、エチオピアの給水率向上に資する研修分野(地下水探査、掘削技術、掘削機械整備、電気機械整備)に関して実務的な研修実施能力向上を支援するものであり、当該国における給水セクターの開発方針と合致する。

目標

上位目標

プロジェクトで確立した研修運営・管理体制に基づき、EWTI教育訓練総局が持続的に水分野の人材育成を実施している。

プロジェクト目標

EWTI教育訓練総局の研修運営・管理体制が強化される。

成果

1.PDCAサイクルに基づき、EWTI教育訓練総局の研修マネジメント能力が強化される。
2.パイロット研修を通じて、同研修を担当するEWTI講師の指導能力が向上する。
3.EWTI教育訓練総局において内部研修の実施体制が整備される。

活動

1-1 EWTI教育訓練総局を中心に、研修マネジメントチームを編成する。
1-2 JICA専門家チームが、PDCA概論に係る講義を研修マネジメントチームに対して実施する。
1-3 研修マネジメントチームが、ベースライン調査を実施し、その結果を通じて研修マネジメント上の課題(研修企画・計画・管理・評価)を把握する。
1-4 研修マネジメントチームが、EWTIが実施した研修需要調査の結果をレビューする。
1-5 研修マネジメントチーム及びEWTI講師が、技術ギャップ調査を実施し、その結果を分析する。
1-6 活動1-4及び活動1-5の結果を踏まえ、研修マネジメントチームが次年度研修計画を作成する。
1-7 活動1-5の分析結果、及び活動1-6で作成した研修計画に基づき、研修マネジメントチーム及びEWTI講師がパイロット研修の研修内容及び実施体制を検討する。
1-8 研修マネジメントチームが研修生の募集及び先行方法を見直す。
1-9 研修マネジメントチームが、改善された方法で研修生の募集及び選考を行う。
1-10 研修マネジメントチームが、成果2で実施したパイロット研修の結果をモニタリング及び評価分析し、研修内容と実施体制を見直す。
1-11 研修マネジメントチームが研修運営管理ガイドライン及びマニュアルver.1を策定する。
1-12 研修マネジメントチームおよびEWTIトレーナーが、活動1-6から1-10までの活動を繰り返す。
1-13 活動1-12の結果を踏まえて、研修運営管理ガイドライン及びマニュアルver.2を策定する。
1-14 研修マネジメントチームが、研修運営管理ガイドライン及びマニュアルver.2を、ワークショップ等を通じてEWTI内において共有する。

2-1 ベースライン調査を通じて、パイロット研修を担当するEWTI講師の能力評価を行い、研修実施上の課題を分析する。
2-2 パイロット研修を担当するEWTI講師に係る人材育成計画を作成する。
2-3 活動2-1で特定された課題を基に、JICA専門家チームがEWTI講師に対して指導技法強化に関する講義を実施する。
2-4 活動2-1で特定された課題に基づき、JICA専門家チームが、EWTI講師に対してカリキュラム策定方法の指導を行う。
2-5 活動2-1で特定された課題を元に、JICA専門家チームがEWTI講師に対して技術補完研修を実施する。
2-6 EWTIトレーナーが、TTLMマニュアルに基づきパイロット研修を実施するためのカリキュラム、テキスト、指導案を整備する。
2-7 EWTIトレーナーが、パイロット研修を実施する。
2-8 活動1-10のモニタリング・評価結果に基づき、EWTI講師がカリキュラム(Learning module)・テキスト・指導案を改訂する。
2-9 活動2-6及び2-8の活動を繰り返し実施する。

3-1 技術移転を受けていない講師に対し、成果2で得られた知見を移転するための内部研修チームを設置する。
3-2 内部研修チームが、技術移転を受けていない講師に対する内部研修の研修内容を検討する。
3-3 活動3-2を通じて策定した研修内容を元に、内部研修チームが研修教材を作成する。
3-4 プロジェクトにより技術移転を受けたトレーナーが、他のトレーナーに対して研修を実施する。
3-5 内部研修チームが、研修実施報告書を作成する。
3-6 内部研修チームが、次期内部研修計画を作成する。

投入

日本側投入

・専門家派遣
・本邦研修/第三国研修
・機材供与

相手国側投入

・研修棟の建設
・カウンターパートの配置
・日本側専門家オフィススペースの提供
・プロジェクト車両関連費の負担
・カウンターパートの国内旅費の負担