プロジェクト概要

Ho! ManaBUプロジェクトは、「教育行政機関の支援の下、学校と地域住民の協働を通じて主体的な学校運営が行なわれる」ことをプロジェクト目標として、エチオピアの最大州であるオロミア州で活動しています。

‘Ho!’はオロモ語の「Hoggansa(運営)」の最初の二文字、‘ManaBU’は同じくオロモ語で「コミュニティの学び舎」という意味で、プロジェクトが支援する地域社会に根ざした小学校運営のことです。もちろん、‘ManaBU’は日本語の「学ぶ」ともかけています。

プロジェクト名

(日)住民参加型初等教育改善プロジェクト
(英)Project on Improving Access to Quality Primary Education by Community Participation

対象国名

エチオピア

署名日(実施合意)

2008年8月6日

協力期間

2008年9月20日から2012年9月19日

相手国機関名

(日)オロミア州教育局
(英)Oromia Education Bureau

背景

エチオピア国(以下、「エ」国)では、1997年より累次の「教育セクター開発プログラム(Education Sector DevelopmentProgramme:ESDP)」を策定・実施しており、初等教育(G1-G8)の粗就学率が、1997/98年の41.8%から2009/10年には93.4%にまで向上する等、全体的にアクセスは改善してきている。しかしながら、就学における地域間、男女間格差、後期初等教育(G5-G8)、中等教育への進学率の低さ等は未だ顕著な問題である。加えて、就学率改善に伴う1クラスあたりの生徒数の増加、特に農村部における教室・教科書・有資格教員の不足や、高い中途退学率(2009/10年の統計ではG1の退学率は22.9%)、および低い初等教育修了率(2009/10年の統計では41.7%)等、教育の質にかかる課題も多岐にわたっている。

これらの問題を改善し、とりわけ教育の質向上に取組むため、連邦教育省は2009年より「教育の質向上プログラム(General Education QualityImprovement Programme:GEQIP)」を実施し、「カリキュラム、教科書、試験の改善」、「教師教育の改善」、「学校運営の改善」、「地方教育行政能力の向上」等を中心として教育の質を改善させていくという基本方針を掲げている。また、学校活動にコミュニティの参加を奨励、地方教育行政と協働することで、質の高い教育機会の拡充を目指している。

上記背景の下、クラスターリソースセンター(Cluster Resource Center:CRC)を活用し、学校運営改善を通じた教育の質の向上に資する協力要請が「エ」国より我が国になされた。JICAは右要請を受け、オロミア州教育局(OEB)をカウンターパート(C/P)機関として、2008年9月より4年間の予定で本プロジェクト(通称:Ho!ManaBUプロジェクト)を実施しており、プロジェクト実施期間の中間点を過ぎた2011年1月に中間レビュー調査団が派遣された。

中間レビューの結果、これまでの実績、現在のプロジェクト活動内容、中間レビュー後の方向性を踏まえ、PDM全体のロジックおよび指標を含め、より明確で適切な形に現行PDMを見直す必要性が確認され、PDMの改訂が行われた。

目標

上位目標:

オロミア州において、主体的な学校運営が広く行われる。

プロジェクト目標:

プロジェクト対象地域において、教育行政機関の支援の下、学校と地域住民の協働を通じて主体的な学校運営が行われる。

成果

  1. 学校改善活動にかかる計画の策定・実施プロセスが改善される。
  2. 教育行政機関による学校改善活動のモニタリング体制が強化される。
  3. プロジェクトの研修とアプローチをOEBが主体的に活用し、普及していくための基盤が強化される。

活動

  • 1-1. 学校および地域住民が、学校改善における各々の役割・責任を理解し、主体的な学校改善活動に取組めるようになることを目指したHM研修を開発する。
  • 1-2. 1-1.で開発されたHM研修のTOT(ファシリテーター研修)を実施する。
  • 1-3. パイロットCRCでのHM研修実施を支援する。
  • 1-4. 開発した教材(Quick Learning Videoなど)や供与した機材の有効活用を支援、フォローアップする。
  • 1-5. 開発されたHM研修をパッケージ化する(HM研修パッケージの開発)。
  • 2-1. 既存のモニタリング・報告体制の課題を分析する。
  • 2-2. 開発されたモニタリング・報告書式を改訂する。
  • 2-3. 2-1.および2-2.を踏まえ、教育行政官を対象に、既存のモニタリング・報告体制改善のための研修を実施する。
  • 2-4. 2-3.の研修成果を基に、ガイドライン、マニュアルを開発する。
  • 3-1. プロジェクトの経験・好事例を普及させるため、実現可能性の高い「OEB主体計画」の策定を支援する。
  • 3-2. プロジェクト成果を分析するための具体的な事例や(特に定量的な)データをとりまとめる。
  • 3-3. 他の教育活動・案件との効果的な連携方法を模索する(SIPなど)。
  • 3-4. プロジェクトの知見・経験共有を促進する。
    • 3-4-1. 定期会合を利用し、教育行政機関間の経験共有を支援する。
    • 3-4-2. 情報共有マガジン「ODA」を発行し配布する。

※HM(Ho! ManaBU)研修:学校および地域住民が、学校改善における各々の役割・責任を理解し、学校改善のための活動に主体的に取組んでいくことを支援するために、プロジェクトにより開発される研修。

投入

日本側投入:

  • 日本人専門家派遣
    • 長期専門家
      チーフアドバイザー/学校運営、地方教育行政、業務調整/初等教育
    • 短期専門家:必要に応じて派遣(研修計画/視聴覚教材、他)
  • 供与機材
  • 在外事業強化費
  • カウンターパートに対する本邦研修あるいは第三国研修

相手国側投入:

  • カウンターパートの配置
    • プロジェクトダイレクター
    • プロジェクトマネージャー
    • アシスタントプロジェクトマネージャー
    • 各レベル(州、県、郡/特別市)におけるカウンターパートの配置
  • 事務所の提供(オロミア州教育局内事務所)
  • ローカルコスト負担