プロジェクト概要

プロジェクト名

廃棄物減量化・資源化促進プロジェクト

対象国名

フィジー

プロジェクトサイト

フィジー国西部地域に位置するラウトカ市(City Council)及びナンディ町(Town Council)

署名日(実施合意)

2008年7月25日

協力期間

2008年10月1日から2012年3月31日

相手国機関名

(和)環境局、ラウトカ市役所、ナンディ町役場

背景

フィジー国(以下、「フ」国)を含む大洋州の島嶼国では、生活物資のほとんどを輸入に頼っている状況であり、その多くが消費された後に廃棄物として島の中にとどまっている。また、国土の狭小性といった地理的条件や伝統的な土地所有制度などの社会的背景から適切な廃棄物処分場の確保が困難な場合が多く、現存する処分場のほとんどが十分な覆土が行われていないオープンダンピングである。また浸出水の処理施設も未整備であるなど技術的な管理能力も伴っていない状況であり、経済的に重要な海や山などの観光・産業資源や、公衆衛生への悪影響が問題となっている。近年は生活様式の近代化、インド系住民が耕作するサトウキビ畑のリース契約切れに伴う地方部での失業者の増加と、その結果としての都市への人口流入が著しい。また、都市部住民を中心とした所得の向上 による輸入品の増加 などにより、都市部における廃棄物の多種・多量化が進み、その適正な処理が喫緊の課題となっている。

「フ」国政府が2006年に作成した戦略開発計画2007〜2011(改訂中)では「持続可能な社会と環境の両立」は政府の基本方針の1つであり、「廃棄物の適切な管理」も重要項目として含まれている。一方、制度面では、2005年3月に「環境管理法」が法案化され、「環境管理法」の施行細則を定める「環境管理規則」とともに2008年1月から発効されたほか、2008年6月には、廃棄物減量化を通した廃棄物適正管理と環境への負荷低減を目指す国家固形廃棄物管理戦略・アクションプラン2008〜2010も発表されている。

「フ」国政府は、ごみ収集から最終処分までを含めた一連の廃棄物適正処理を各自治体単独で行なうのは困難と考え、広域処理を基本とした廃棄物管理を推進する計画である。そのために、自治体の能力向上、ごみの減量化・資源化促進などのソフト面への取組み、さらにはごみの収集・運搬コストの軽減と既存処分場の延命化及び衛生埋立への改善が不可欠であるとし、2005年8月、我が国に技術協力プロジェクト「廃棄物減量化・資源化促進プロジェクト」を要請した。

JICAは2007年11月事前調査を実施し、2008年7月、両国の間で討議議事録(R/D)の署名がなされた。

目標

上位目標:

「フ」国の西部地域を中心として、3R(発生抑制、再利用、返却)の普及が進展する。

プロジェクト目標:

「フ」国の特性に合わせた3Rモデルの構築をとおして、環境局、ラウトカ市、及びナンディ町における3Rに係るキャパシティが向上する。

成果

  1. ラウトカ市及びナンディ町における3Rに焦点を当てた固形廃棄物管理計画が、それぞれ作成される。
  2. パイロットプロジェクトの実施を通じて、ラウトカ市及びナンディ町自治体が、適切な廃棄物管理能力を獲得する。
  3. ラウトカ市及びナンディ町全域における3Rの実施を通じて、ラウトカ市及びナンディ町が、3R推進能力を獲得する。
  4. 3R促進に係る環境教育活動を通じて、ラウトカ市及びナンディ町の住民の意識が向上する。
  5. 「フ」国の特性に合わせた3Rモデルが構築・提案される。

活動

成果1

1-1
固形廃棄物管理の現状を調査する。
1-2
ラウトカ処分場の現地調査を実施する。
1-3
固形廃棄物の排出から最終処分までの流れを明らかにし、課題を特定する。
1-4
固形廃棄物管理計画骨子を策定する。
1-5
固形廃棄物管理計画骨子に関する合意を関係者間で形成する。
1-6
固形廃棄物管理計画骨子に基づき、固形廃棄物管理計画案を作成する。
1-7
固形廃棄物管理計画を最終化する。

成果2

2-1
コミュニティ調査を実施する。
2-2
コミュニティ調査結果を基にパイロットエリアを選定する。
2-3
3Rパイロットプロジェクト計画(有機廃棄物のコンポスト化を含む)を作成する。
2-4
ラウトカ処分場一部改善パイロットプロジェクト計画を作成する。
2-5
パイロットプロジェクトを実施するために必要な研修、業務をとおした実習などをラウトカ市及びナンディ町自治体職員に対して実施する。
2-6
ラウトカ処分場一部改善パイロットプロジェクトに必要な環境影響評価(EIA)手続きを実施する。
2-7
3Rパイロットプロジェクトを実施する。
2-8
ラウトカ処分場一部改善パイロットプロジェクトを実施する。
2-9
パイロットプロジェクトを検証・評価する。

成果3

3-1
ラウトカ市、ナンディ町全域を対象とする3R推進アクションプランを作成する。
3-2
3R推進を実施するために必要な研修、業務をとおした実習などをラウトカ市及びナンディ町自治体職員に対して実施する。
3-3
3R推進を実施する。
3-4
3R推進活動を検証・評価する。

成果4

4-1
日本、フィジーおよび他国における環境教育教材・計画をレビューする。
4-2
効果的な環境教育教材・プログラムを作成する。
4-3
研修、業務をとおした実習などを、ラウトカ市およびナンディ町において3Rに関係する団体・個人に対して実施する。
4-4
パイロット地域において環境教育教材・プログラムを導入する。
4-5
環境教育教材・プログラムの評価を行う。
4-6
環境教育教材・プログラムを改善する。
4-7
環境教育教材・プログラムを活用した意識向上活動を、ラウトカ市およびナンディ町において実施する。

成果5

5-1
3R推進に係るプロジェクト活動のプロセスと結果を検証し、教訓を抽出する。
5-2
フィジー国の特性に合わせた3Rモデルのガイドライン(案)、マニュアル(案)などを同モデルの推進を目的に作成する。
5-3
ガイドライン、マニュアルなどを最終化する。
5-4
ガイドライン、マニュアルなどを他の地方自治体に提案するためのセミナーを実施する。

投入

日本側投入:

  • 専門家派遣(民間活用型):6分野(総括/廃棄物管理、廃棄物減量化/資源化、廃棄物教育・啓発、最終処分場計画、3R推進、環境社会配慮)約60M/M(うち業務調整員約7.5M/M含む)
  • 供与機材:重量計(最終処分場トラックスケール)、研修、教育、啓発にかかる機材、プロジェクトの効果的実施に資するその他機材)
  • 現地業務費
  • 現地再委託費
  • 本邦/第三国研修
  • 研修(他地域への普及のためのワークショップ開催)

相手国側投入:

  • カウンターパートの配置
  • 専門家執務室
  • プロジェクト運営に必要な設備