衛星通信ネットワーク(USPNet)アップグレードに係るUSP-JICA-ADB間MOUの締結

2010年6月21日

【写真】

衛星通信ネットワークテストサイト構築中のカウンターパート

【写真】

新しい衛星通信機材を検証中のプラマニク短期専門家

Japan-Pacific ICTセンターが大洋州地域に対して貢献するための重要な足回りとなるのが、日本が2000年度に支援し構築され、USPが運営する衛星通信ネットワークであるUSPNetです。USPNetは通信衛星を経由してUSP加盟国12カ国に接続し、遠隔教育を提供しています。しかしながら、通信量の増加に伴ってネットワークは輻輳状態となっており、解消が必要とされています。

当初の予定では、アジア開発銀行(ADB)が機材供与を担当し、本技術協力プロジェクトは導入に関する技術的アドバイスを担当する計画でしたが、ADBとJICAで協調支援することとし、MOUを締結しました。本技術協力プロジェクトで派遣されたプラマニク短期専門家がUSPネットワーク担当者とともに、数カ月にわたる機材選定、事前実証テストを経て、導入機材を決定しました。テストの結果、想定以上のパフォーマンスを計測することができ、本導入が待たれています。

また、プラマニク短期専門家の支援により、Ku-Band帯域を利用したUSPの離島学習センターへのUSPNet接続提供も計画しています。これにより、大洋州地域内の高等教育提供機会の拡大と特に離島におけるデジタルデバイドの解消へ貢献していきます。これらUSPNetのアップグレードの実施は、Japan-Pacific ICTセンターの設立に加えて大洋州地域にさらなるインパクトとなるでしょう。