Ku-band衛星通信システム本邦研修の実施

2011年3月7日

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研修中グループフォト(BHNテレコム支援協議会殿にて)

2011年2月12日〜3月4日にわたり、カウンターパートであるUSP ITS(情報技術サービス部)の2名の衛星通信エンジニア(フェレティ・アファリフォとマリカ・ガロマイ)を日本でのKu-band衛星通信システム研修に派遣しました。フェレティもマリカも現在のC-band帯域を利用するUSPNetの運用管理を日常的に行っており、衛星通信に関する知識と経験を積んでいますが、Ku-bandは扱った経験がなく、今後Ku-band技術を用いてUSPNetの拡張を進めていくために、必要な知識と技術を身につけてもらうことが不可欠です。今回の研修は、本プロジェクトで衛星通信技術分野を担当するプラマニク短期専門家およびBHNテレコム支援協議会が中心となり、日本の衛星通信関連組織・企業の協力を得て、日本の最先端のKu-band衛星通信技術を3週間という限られた期間で習得するための、密度の濃い研修プログラムをアレンジしました。

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研修中グループフォト(KDDI殿山口衛星通信センターにて)

研修に参加したフェレティは、「Ku-band技術のケーススタディやサイト視察を通して、日本におけるKu-band衛星通信の全体的な運営像を学ぶことができました。これは我々のプロジェクトの今後の実装に大変役にたちます。また、Ku-bandリンク設計理論を学習したことも、プロジェクトをより正確に実施するための助けになります。さらに、日本のICT企業がアジア太平洋地域で着手している様々なプロジェクトから学んだことを、今後我々のプロジェクトが向かうべき方向性と目標の設定に活かしていきたいと思います」と今回の研修で習得した技術を、USPにて実施中のUSPNetアップグレードプロジェクトに積極的に活用していく気構えを語っています。マリカは「Ku-band衛星通信に関するスキルと知識を習得し、そして日本のICT産業の一部を深いところまで見ることができ、貴重な研修となりました。これからこの研修で習得したことを活かし、我々がUSPおよび南太平洋地域の将来のICTプロジェクトに強固な基盤を構築していきたいと思っています。今日の日本のICT産業を創り上げた専門家の方々と知り合うことができ、これは私にとって、本当に生涯に一度の経験であり、本研修に参加できたことを名誉に思います。」と本研修の感想を述べています。

USPNetのKu-band離島地域展開は、2011年度前半から開始し、本プロジェクト終了時までに10サイトの接続を計画しています。