SCIMS-JICA合同 ICTグローバルトレンドセミナー Vol.3 「ソフトウェアユーザインターフェースと人間中心設計 (Human Centred Design) 」の実施

2011年5月18日

2011年5月12日から18日の5日間にわたり、太田短期専門家によるICTセミナーを実施しました。最近はソフトウェアおよびシステム開発において、ユーザーに優しく利用しやすいソフトウェアやシステムを開発すること、つまりはユーザーの視点を中心においた製品の開発、使いやすさを考慮したシステムの設計など、人間中心設計という概念が求められています。こうした概念を理解しないと、技術者の視点による開発側都合中心の活動に陥りがちとなります。これらは比較的新しい概念ですが、これからのソフトウェア開発技術者には重要なものとなります。

新学士号プログラムの一つであるソフトウェア工学学士号プログラムにおいては、現在存在しないこれらの概念を教える新コースを提供する予定です。今後このコースの教鞭をとる立場となるSCIMS(コンピュータ科学・情報システム・数学科)の講師を対象にし、これらの知識のアップデートを目的としてセミナーは実施されました。講師のみならず、このトピックに関心の高い学生や現地産業界の現役エンジニアも参加し、計51名の参加者で実施されました。

前回実施したセミナー参加者の声を反映し、今回のセミナーは実習(ペーパープロトタイプ作成実習・MS Expressionを利用した実際のユーザーインターフェース設計)を多く取り入れ、ビデオなどの教材も活用しました。

全参加者に対して実施したアンケートの結果では、80%の参加者が満足したという回答でした。特に、このセミナーにおいて新しい知識を習得したかという質問に関しては、86%の参加者が多くの新しい知識を習得できたとの回答を得ました。自由回答欄においては、実習によって理解度が促進されたという声や、引き続きJICA専門家によるセミナーを要望する声が多く記載されていました。参加者同士で楽しんで実習作業をおこない学習することができた大変雰囲気の良いセミナーとなりました。

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実習指導中の太田短期専門家