2012年10月1日
2012年9月17日〜29日にわたり、カウンターパートであるPacCERTのマネージャーおよびエンジニアの2名を、日本でのCERT運営管理研修に派遣しました。PacCERTは、2012年6月にオフィスをオープン、本格的な稼働を開始しましたが、大洋州地域へのサービス展開を進めていくにあたって、必要な知識と技術を向上させることが不可欠です。今回の研修は、本プロジェクトにて計5回、短期専門家を派遣いただいたJPCERT/CCが中心となり、実際のCERT組織における実務を視察するとともに、約2週間にわたり、CERTの基本サービスであるインシデントレスポンスおよびマルウェア分析の集中トレーニングをアレンジしました。
すべてのCSIRT(CERT)の根幹となるサービスである「インシデントレスポンス」(コンピュータセキュリティインシデントの拡大を防ぐための事後の対応)、そして比較的経験の長いCSIRT(CERT)の多くがインシデントレスポンスの効率化・高度化等を目的として行う「マルウェア解析」を、JPCERT/CCにて実務を見せながら指導することで、PacCERTに対してJPCERT/CCが保有するスキルやノウハウの効果的な移転を行いました。
本研修に参加したPacCERTマネージャーのクィート氏は、「高品質な素晴らしいトレーニングを提供してくれたJPCERT/CCチームに感謝します。このトレーニングで得た知識とスキルで、PacCERTは、高い品質の、信頼のできるインシデントハンドリング/レスポンスサービスとマルウェア分析サービスを、大洋州地域で提供していきます。」と本研修の感想と今後の計画を力強く述べています。
本邦研修から戻り次第、PacCERTスタッフは本研修で得た知識をもとに、PacCERTにおけるサービスを設計し、10月中旬以降、順次サービス提供を開始していく予定です。
JPCERT/CCオフィスにて研修中のPacCERTスタッフ
研修中グループフォト(JPCERT/CCにて)