様々な常温混合舗装(CMA)の試み

2018年10月31日

常温混合舗装(CMA)は、アスファルト乳剤と骨材を混合して、路盤上に敷き均して転圧する工法ですが、ガーナ国では初めて導入する工法のため、その耐久性については未知数の部分があります。そのため、今回の試験施工が完了した後も定期的に舗装状態についてモニタリングを続け、その劣化の状況を確認する必要があります。舗装状態の調査には長い期間を要するため、将来の比較が容易になるよう、今回の試験施工では様々なケースを考えて施工しています。

Case-A:通常のCMAになります。
Case-B:CMAにはフィラーと呼ばれる細粒分が含まれるのですが、これにセメントを混ぜてみました。
Case-C:Case-Bのセメントに代わり、現地で簡単に入手出でき、かつ安価なもみ殻の灰(Rice Husk Ash Filler)を用いたもの
Case-D:アスファルト乳剤として、ゆっくり固まるタイプ(これまでは早く固まるタイプのものを使用)を使用し、LBTにおける品質への影響を検証

施工したばかりの段階では大きな差はみられませんが、1年、2年と時間の経過とともに劣化が進行していきます。劣化の進み具合を把握することで、舗装の維持管理計画の最適化を図ることができます。また、同じ交通量と路盤条件で比較が可能となる今回の取り組みは、学術的にも貴重なデータが提供できると考えます。

(小川基樹/総括・地方道路整備)

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Case-A(通常)のCMAによる表層

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Case-BとCase-CによるCMAの表層(手前の白い区間がCase-B)