管理運用規定策定ワークショップ開催

2019年5月29日

2019年5月29日、ガーナの首都アクラで、Ghana Health Service(GHS)の関係者、JICA関係者等27名を集め、母子手帳の管理運用規定に盛り込む主要項目と今後の策定過程を話し合うワークショップを開催しました。既にプロジェクト開始前の2017年のワークショップにおいて、管理運用規定策定の必要性や、その概要が話し合われてきましたが、今回は、実際に母子手帳を全国に展開し始めてから初めての管理運用規定に関するワークショップ開催となりました。

ワークショップでは、栄養課課長のエシ・アモアフル氏が、母子手帳開発及び全国展開のこれまでの経緯について、母子保健課課長のイザベラ・セグ・モセス医師が、管理運用規定作成の必要性について、説明しました。さらに、テクニカルチームの一人である栄養課のムタラ・アブドゥライ氏が、今年1-3月に実施したモニタリング・スーパービジョン(注)の結果について発表し、母子手帳を全国展開するうえでの課題を参加者と共有しました。

その後、参加者の意見を集め、同時に共通理解を深めるため、2つのグループに分かれ、2種類のグループワークを行いました。1つ目のグループワークでは、既に発表のあった母子手帳全国展開における課題を踏まえ、その対応策を話し合いました。管理運用規定につながる主な課題としては、母子手帳調達のための継続的な資金源の確保体制、母子手帳の在庫・流通管理などが取り上げられました。2つ目のグループワークでは、2017年のワークショップの際に話し合われた管理運用規定の概要と、1つ目のグループワークで話し合った内容を照らし合わせ、管理運営規定に盛り込まれるべき内容を形づけていきました。

2つのグループワークとも、予定の時間を大幅に超えるほど話し合いが盛り上がりました。話し合いの中では、母子手帳の仕様や印刷冊数を含めた調達の諸基準、民間も含めた外部資金を活用した増刷の手順、各施設が常に必要量の母子手帳を確保できるような配布方法、活用状況のモニタリング方法、母子手帳改訂のタイミングや手順等、多くの重要な点が挙げられました。

管理運用規定の策定は、プロジェクトが終わった後も、ガーナ国で母子手帳が継続的に使われ続けていくための重要な鍵となります。本ワークショップを通し、管理運用規定策定に向け、関係者の間で、どのような内容を盛り込むべきか共通理解が図れたことは、策定の大きな1歩となりました。このワークショップで、規定に盛り込むべき内容の大枠が決まったので、今後は、それぞれの項目の詳細内容を検討、決定していくこととなります。引き続き、関係者との丁寧な話し合いを重ねながら、管理運用規定の策定作業を進めていきます。

(注)ホームページ記事「全10州において、母子手帳活用状況に関するモニタリング・スーパービジョンの実施」参照

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これまでの経緯について説明するエシ・アモアフル栄養課課長

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管理運営規定の必要性について説明するイザベラ・セグ・モセス母子保健課課長

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モニタリング・スーパービジョンの結果を説明する栄養課のムタラ・アブドゥライ氏

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グループワーク1

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グループワーク2

【画像】参加者集合写真