視聴覚教材撮影

2021年6月23日

プロジェクトでは、保健医療従事者が自ら学ぶことができるよう、母子手帳や栄養カウンセリングに係る視聴覚教材を作成しています。これまで、ガーナヘルスサービス(GHS)家族健康局の栄養課、母子保健課が8つの台本を作成し、内容が容易に理解できるか、表現は適切か等を確認するプレテスト実施しましたが、その後、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で撮影を始められずにいました。(プロジェクトニュース「視聴覚教材作成に向けたプレテストの実施」参照)プロジェクト活動再開後、ビデオ制作業者選定を経て、2021年6月遂に撮影を開始することができました。

視聴覚教材は、これまで実施してきた保健医療者研修の実践に係る部分を中心に構成しており、以下の8つの項目を取り扱っています。
1.母子手帳の活用方法紹介(保健医療従事者用)
2.母子手帳の活用方法紹介(妊婦用)
3.母子継続ケアとは
4.小児の発達支援
5.妊娠期、産褥期、新生児期、小児期の危険兆候
6.身長・体重計測、成長曲線への記載および解釈
7.BMI及び妊娠期適正体重増加量の計算方法
8.カウンセリング技術

撮影は、首都グレーターアクラ州に新設したGa East市民病院の妊婦健診室で行いました。病院職員の協力を得ながら、机やいすの位置、ポスターの位置等を調整し、撮影に適した診察室に配置替えを行いました。いつも研修講師を担っているカウンターパートが、登場人物を演じました。最初は、カメラと照明に囲まれる慣れない環境に戸惑いを見せていたカウンターパートでしたが、リハーサルを繰り返すうちに徐々に慣れ、最終的には熱の入った素敵な演技を見せてくれました。カウンターパートの新たな才能を垣間見た思いです。さらに、専用スタジオでナレーションの音声撮りを行い、全ての素材が揃いました。

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撮影時の入念な打ち合わせの様子

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撮影の様子

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撮影の様子

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音声録音の様子

現在は、ビデオ制作業者が編集作業を進めています。5種のローカル言語の吹き替え版も作成される予定です。今後、GHS家族健康局内の確認およびGHSの教材承認プロセスを経て、全8篇の完成を目指します。10月のプロジェクト終了時セミナーでは、これら視聴覚教材の試写を予定しています。プロジェクト終了後もこの教材が広く使われ、母子手帳が活用されることを期待しています。