プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)給水委員会強化とコミュニティ開発プロジェクト
(英)Strengthening Water Associations and Community Development

対象国名

グアテマラ

プロジェクトサイト

トトニカパン、ケツアルテナンゴ、ソロラ、ウエウエウテナンゴ、チマルテナンゴ、その他

署名日(実施合意)

2010年1月21日

協力期間

2010年4月1日から2013年6月30日

相手国機関名

(和)地方振興庁
(英)Instituto de Fomento Municipal

背景

グアテマラ国(以下「グ」国)では、地方振興庁地方水道計画実施部(INFOM-UNEPAR)が地方部の給水施設を整備し、各給水施設を利用する住民によって設立された給水委員会が施設の運営維持管理を行う。INFOM-UNEPARは、給水委員会の設立支援と、その後の運営維持管理に関する指導・助言を行っている。

「グ」国の地方部では、1999年から2003年にかけて約1400の給水施設が建設され、その多くが湧水を水源とした簡易な自然流下方式の給水システムである。しかし、森林伐採や農地開発等の影響を受け、湧水の減少(特に乾期)が顕著となり、安定した水源の確保が難しく、地方部での給水率の改善は困難な状況となっている。近年になって地下水の開発による施設整備の必要性が高まっており、INFOM-UNEPARは我が国の無償資金協力(2004〜2007年度)を得て地下水探査に関わる調査機器や深井戸掘削機等の調達及び14サイトで地下水給水施設を整備した。2003年まで地下水を水源とする施設は35が建設されてきたが、その実施体制の増強により年間20の地下水給水施設の整備が可能となっている。一方で、地下水を水源とする場合、湧水と異なりモーターポンプで揚水をするため運転コストがかさみ、また、ポンプ等の機器の運転・保守が必要となる。そのため地下水利用の給水委員会は、機器類の維持管理に加えて水料金の徴収等の財務的な管理等、湧水を利用とする場合と異なるノウハウを必要としている。

加えて、「グ」国では、2008年に「上下水道公共サービス国家計画("Plan Nacional de los Servicios P y úblicos de Agua Potable y Saneamiento" para el per y íodo 2008-2011)が大統領府水審議会の承認を得て発効することとなった。この計画は地方部、都市部(県庁所在地)及びグアテマラ首都圏について、6つのプログラム((1)上下水道の公共サービスへのアクセスの拡大と改善、(2)生活用水の水質の立ち入り検査、モニタリングと改善、(3)上下水道に関する教育・啓発と社会開発、(4)上下水道施設の運営維持管理の改善、(5)上下水道に関する経験と教訓の普及、(6)上下水道の公共サービスの情報提供、モニタリング、教育の拡充)から構成されている。地方部においては、給水サービスを受けていない住民の10%(780,000人)のために2011年までに上水道施設を整備する計画が、プログラム(1)に示されている。また、プログラム(4)では、地方給水施設の運営維持管理面に携わる給水委員会の組織化、住民参加等の能力強化が示されているなど、本プロジェクトの方向性と一致している。

以上のような状況を踏まえ、INFOM-UNEPARは、今後増加し続ける地下水利用の給水委員会の組織強化や能力開発のために、研修教材・マニュアル類を整備し、独自に研修を実施する体制を強化する必要性が高まっている。その結果、「グ」国政府は、今後増加し続ける地下水利用の給水委員会の組織強化や能力開発のための技術協力プロジェクトを我が国に要請した。これを受けて、JICAは、2009年2月に詳細計画策定調査団を派遣し、技術協力の枠組みについて合意、2010年1月のR/D署名を経て、2010年4月から本プロジェクトを開始した。

目標

上位目標:

地方振興庁地方水道計画実施部(INFOM-UNEPAR)の支援により、地方部の給水委員会(地下水給水施設を利用)の給水施設に係る運転・維持管理能力が強化される。

プロジェクト目標:

INFOM-UNEPARの3地方事務所(ケッツアルテナンゴ事務所、首都圏事務所、ウエウエテナンゴ事務所)が所掌する給水委員会(地下水給水施設を利用)を支援する能力が向上する。

成果

  1. 地下水給水施設の運営・維持管理に関する研修実施体制が構築される。
  2. パイロットサイトから選定された4ヶ所のモデルサイトでの活動を通じて有効な研修プログラムが開発される。
  3. 研修プログラムに基づいた給水委員会支援活動を実践できるようになる。

活動

1-1
ベースライン調査(運営管理状況・社会条件調査、給水施設・井戸調査)を行う。
1-2
INFOM-UNEPAR本部及び地方事務所職員に対する研修プログラム(案)を作成する。
1-3
下記の研修教材、マニュアルを整備(新規作成、既存改訂)する。
1-3-1
地方給水事業要請の審査方法、事業計画作成方法、モニタリング・評価方法。
1-3-2
給水委員会の指導に関する知識・理論。
1-3-3
GISデータベースの構築を含めたサイト情報管理。
1-3-4
給水委員会メンバー向けの委員会運営方法。
1-3-5
給水委員会メンバー向けの給水施設・機材維持管理方法。
1-4
給水施設・機材に係る応急措置を行う。
1-5
研修プログラム及び研修教材、マニュアルを開発するための活動計画を作成する。
2-1
INFOM-UNEPAR本部及び地方事務所職員に対する以下の研修を行う。
2-1-1
地方給水事業要請の審査方法、事業計画作成方法、モニタリング・評価方法。
2-1-2
給水委員会の指導に関する知識・理論。
2-1-3
GISデータベースの構築を含めたサイト情報管理。
2-2
モデルサイト4ヶ所を選定しOJTによる研修を行う(この際に地方自治体の参加を促す)。
2-2-1
給水委員会の運営に係る指導実習を行う。
2-2-2
給水委員会による給水施設・機材の維持管理に係る指導実習を行う。
2-2-3
各サイトでモニタリングを行う。
2-3
上記の進捗及びモニタリング結果を受け、研修プログラムが開発される。
3-1
残り10ヶ所のパイロットサイトの給水委員会を強化する(この際に地方自治体の参加を促す)。
3-2
14ヶ所のパイロットサイトのインパクト調査(運営管理状況・社会条件調査、給水施設、井戸調査)を行う。
3-3
14ヶ所のパイロットサイトを支援した際の成功・失敗事例集を作成する。
3-4
給水委員会、INFOM-UNEPAR、自治体による農村地域における地下水給水施設プロジェクト実施体制のあり方についての提言をまとめる。

投入

日本側投入:

  1. 日本人専門家(短期)
    総括/地方給水、研修計画監理、地下水管理/水理地質/GIS、給水施設運営管理、住民啓発/衛生啓発、給水施設・機材維持管理、研修計画管理2/IDB他ドナー機関連携(7名)
  2. 現地傭人
    運営管理一般、地域文化/民族性/先住民啓発、衛生啓発、電気設備、機械、GIS
  3. 資機材
    • 給水施設スペアパーツ
    • モニタリング用GISサーバー&ソフト(1セット)
    • 井戸モニタリング用水位計(3台)
    • サイト用簡易水質検査機器一式(3セット)
    • GPS
    • オートレベル
    • CAD
    • パソコン

相手国側投入:

  1. 人件費
    カウンターパート、コーディネーター、電気技師、社会プロモーター、運転手、秘書
  2. 施設、資機材
    • プロジェクト事務所(日本人専門家用)
    • 研修場所
    • オフィス機材
    • 移動用車両
  3. その他
    • カウンターパート・出張経費
    • 調達機材関連税負担