粗放養殖 高地ギニア地方、川から氾濫原へどんな魚が流出したか

2007年11月3日

【 2007年の氾濫原冠水、水位ピーク 】

写真Morigbeyaの村民によると「今年は9月25日から10月5日まで氾濫原が完全冠水した」とのこと。10月25日に訪問した時、氾濫原の洪水は水位がゆっくり下がりつつあるものの、川と氾濫原は水路によりまだつながった状態でした。この水路で魚を採集しました。

【 川から氾濫原にどんな魚が流出したか 】

体長が小さい雑多な魚種を氾濫原で採集しました。最も多いのはティラピアニロチカ(写真、一番上)でした。下から2番目は「ニジェール川の王様」と呼ばれているナイルパ−チ。この魚はビクトリア湖産の魚がフィレ加工されて日本へ輸出され、学校給食で使われたことがあります。シノドンティス(写真、上から3番目と4番目)やモミルス(写真、上から8番目)はアフリカ原産魚で、日本の熱帯魚ショップでも販売されています。

【 川から流出後、魚はどうなるか 】
川へ戻れなくなった魚たちは氾濫原で天然餌料を食べながら共同池の収獲日まで3-6ヶ月間、育ちます。例年洪水は9月。氾濫原に取り残された川の水が干上がるのは1−5月です。過去2年の結果では、氾濫原に掘った共同池収獲時に他より目だって多い魚は以下3種です:

ティラピアOreochromis(写真、上から一番目),
アロワナHeterotis(写真、最下)、
ナマズClarias(写真、上から7番目)、

ティラピアは植物プランクトンを食べてます。アロワナとナマズは2種類とも鰓呼吸+空気呼吸が可能です。水中酸素不足では死なないから「魚としては特殊能力を持ってる」、と言えます。
この2種類は他の魚に較べると成長が良く、収獲時体長がダントツに大きいのが目立ちます。氾濫原冠水から池収獲までの5〜6ヶ月間、ティラピアを含む他の魚を捕食しながら大きくなるのではないかと想像してます。
植物プランクトン⇒ティラピアニロチカ⇒アロワナ・ナマズ、という食物連鎖が池の中にできあがっている、と思うのです。
共同池の中は典型的な弱肉強食の世界でないか..と。