プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)「国家保健モデル」に基づくプライマリーヘルスケア体制強化プロジェクト
(英)Project for Strengthening Primary Health Care System based on the "National Health Model"

対象国名

ホンジュラス

署名日(実施合意)

2012年12月18日

プロジェクトサイト

エル・パライソ県、レンピーラ県
(エル・パライソ県はテウパセンティ市、ダンリ市、アラウカ市、エル・パライソ市を対象地域とし、レンピーラ県ではサンフランシスコ市、エランディーケ市、サンタクルス市、ラ・イグアラ市、サン・ラファエル市、ラ・ウニオン市を対象地域とする。)

協力期間

2013年4月22日から2018年4月21日

相手国機関名

(和)保健省
(英)Ministry of Health

背景

ホンジュラス国(以下、ホ国)では、依然として高い乳児死亡率や妊産婦死亡率、保健医療従事者の不足、保健医療施設へのアクセス等の問題がある。また保健医療施設では、治療が重視され、予防やプロモーションなども含めたプライマリーヘルスケア(PHC)に関連した活動は十分に行われてこなかったため、コミュニティーレベルまで十分な基礎的な保健医療サービスが行き届いていない現状である。
中南米においては、2005年のモンテビデオ宣言以降、米州保健機関(PAHO)のイニシアティブの下、家庭保健(注)を基盤とする新たなPHCが各国で推進されており、医師を含む多職種によりPHCを実践する家庭保健チームの形成や導入が推奨されており、各国で順次導入されているが、ホ国では実践されていない。
これに対し、ホ国では上記新たなPHCに沿った政策を実施することになり、保健医療サービスの地方分権化を進めながら、「保健省組織強化」「保健医療サービス提供の委託と地域開発」「保健プロモーション」「マネジメント能力を強化した保健モデル」の4つの政策的戦略の下、「保健計画(2010年-2014年)」を策定し、治療を中心とした保健医療システムから、包括的な保健医療システムへの移行を図っている。これに基づき、地域住民の健康のために、医師や看護師等の保健医療従事者からなる家庭保健チームを基盤に、家庭を単位として、予防、プロモーション、治療、リハビリテーションを包括的に含んだ「国家保健モデル」の導入を検討中である。
かかる背景のもと、本モデルの確立と実践的な導入を行い、必要な保健医療行政及びサービス機関の実施体制や実施基準等の整備を目的として、2010年に「ホ」国政府から日本国政府へ技術協力(本プロジェクト)の要請がなされた。
本プロジェクトは、現場の保健医療従事者や実施機関レベルへの協力とともに、中央政府レベルの政策への協力も重点を置き活動を進める計画である。プロジェクトの活動展開方法としては、中央政府レベルの体系の整備を行い、これに基づき対象地域でモデルを実践することにより、現場レベルでのモデルの実践成果と課題を中央政府レベルにフィードバックするサイクルを想定している。
(注)家庭保健:家庭を単位とした保健、医療。

目標

上位目標

国家保健モデルの保健サービスコンポーネントの導入により、エル・パライソ県、レンピーラ県の住民の健康状態が改善する。

プロジェクト目標

エル・パライソ県、レンピーラ県の対象地域において、国家保健モデルの保健サービスコンポーネントの有効性が実証される。

成果

1.国家保健モデルの保健サービスコンポーネントの実施に係る中央及び地方の行政体系、並びに保健医療サービス実施体系が明確にされる。
2.エル・パライソ県とレンピーラ県において、母子保健に焦点を当てた国家保健モデルの保健サービスコンポーネントの実施体制が確立・実施される。

活動

1-1 国家保健モデルの保健サービスコンポーネント導入にあたり、必要な行政実施体系について、既存の体制や規則を見直す。
1-2 同モデルの保健サービスコンポーネント導入にあたり、保健省の中央レベル及び地域レベルの各機関の責任と役割分担を明確化する。
1-3 同モデルの保健サービスコンポーネント実施のための組織体系を確認する。
1-4 同モデルの保健サービスコンポーネント実施に必要なガイドライン及びマニュアルを策定する。
1-5 同モデルの保健サービスコンポーネントを対象地域で実施するための研修計画を立てる。
1-6 同モデルの保健サービスコンポーネントを対象地域で実施するための研修プログラムを策定する。
1-7 同モデルの保健サービスコンポーネントを対象地域で実施するための研修教材を作成する。
1-8 同モデルの保健サービスコンポーネントのモニタリング・評価システムを構築する。
1-9 同モデルの保健サービスコンポーネントの全国の普及手順書を策定する。
1-10 対象地域において同モデルの保健サービスコンポーネントの実施体制や研修計画等の関連規則のモニタリング・評価結果に基づき、改善点を修正し、実施に関する体制やメカニズムを策定する。

2-1 プロジェクト対象地で第一次保健医療施設の利用者を対象とした満足度調査を含むベースライン調査及びエンドライン調査を行う。
2-2 対象地域における同モデルの保健サービスコンポーネント実施のためのモニタリング・評価計画も含めた実施計画を立てる。
2-3 中央の保健省職員を対象とした保健行政能力改善のための研修を実施する。
2-4 対象地域の県保健局を対象とした保健行政研修を実施する。
2-5 対象地域の第一次保健医療施設の保健医療従事者および地域コーディネーターを対象とした研修プログラムに沿った研修を実施する。
2-6 対象地域において家庭保健チーム編成や活動内容に関わる説明や研修を行う。

2-7 対象地域の第一次保健医療施設において家庭保健チームを編成し、活動を実施する。
2-8 EAISに関するリファラルとカウンターリファラルをデザインし、県病院と対象地域の保健省職員に研修する。
2-9 対象地域において予防とプロモーションの活動を行う。
2-10 対象地域のコミュニティー保健ボランティアを指導するファシリテーターとしての能力強化研修を保健省職員に対して実施する。
2-11 対象地域において同モデルの保健サービスコンポーネントの実施に関するモニタリング・評価を行う。
2-12 同モデルの保健サービスコンポーネントの実施に関する体制やメカニズムをそれぞれの県内の他の地域の関係者と共有する。
2-13 活動の実績に基づき、同モデルの保健サービスコンポーネントの県内の普及計画を策定する。
2-14 同モデルの保健サービスコンポーネントの実施に関する体制やメカニズムに基づく実施工程を重視した経験を他県の関係者と共有する。

投入

日本側投入

1.長期専門家:チーフアドバイザー、地域保健、業務調整等
2.短期専門家:公衆衛生等
3.ローカルコンサルタント:保健行政/マネジメント等
4.研修受入:本邦研修、第三国研修
5.機材供与:PHC関連基本医療機材(母子保健等)、車両等
6.その他:研修実施、教材作成等現地活動費

相手国側投入

1.カウンターパートの人材配置
プロジェクト・ディレクター:保健省 サービスネットワーク担当次官
プロジェクト・マネージャー:保健省 サービスネットワーク次官室 PHC課長
プロジェクト地域マネージャー:エル・パライソ県及びレンピーラ県保健局長
2.カウンターパート(保健省サービスネットワーク次官室 PHC課、エル・パライソ県、レンピーラ県保健局関係者など)
3.プロジェクト実施に必要な執務室および施設設備の提供
4.その他(a)運営・経常費用、(b)電気、水道などの運用費、(c)その他